逃げ切れば勝ち!? 認知症を発症する前に天寿をまっとうするには
第1回 認知症のメカニズムから見えてきた「逃げ切り戦略」
伊藤和弘=フリーランスライター
認知症の7割近くを占めるアルツハイマー病
まずは、認知症について正しく理解するところから入ろう。
認知症は大きく4つのタイプがある。最も多いのは「アルツハイマー病」。主に、脳にアミロイドβというたんぱく質がたまることで神経細胞が壊れていくもので、認知症全体の7割近くを占めるといわれている。次に多いのが「血管性認知症」。脳梗塞や脳出血によって脳の神経細胞が死滅してしまう。さらに、シヌクレインというたんぱく質が原因で起こる「レビー小体型認知症」、脳の前頭葉や側頭葉が萎縮する「前頭側頭型認知症」が続く。