イワシ缶は、脂肪をためにくくし、骨や筋肉を強く保つスーパー食材として大注目されています。“いい油”やビタミンD、カルシウムもたっぷり。魚の調理が苦手な人も、缶詰なら手間いらずです。そんなイワシ缶の秘密に迫ります。

空前のサバ缶ブームに続き、イワシ缶の人気が急上昇している。イワシ缶トップシェアのマルハニチロによれば、2018年4~9月のイワシ缶の販売数量は、前年同期の3倍以上。
「DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサぺンタエン酸)などの良質な脂質やたんぱく質といった栄養素がイワシに豊富なことが、背景にあると考えられる」と同社中央研究所の高橋義宣さんはみる。DHA、EPAなどのn-3系と呼ばれる脂質は本来酸化しやすいが、「缶詰内は真空に近いので、缶を開けるまで酸化しにくいというメリットも」と高橋さん。
また、イワシ缶はカルシウム補給源としても優秀。もともと骨ごと食べやすいイワシだが、缶詰加工時には高圧処理されるため、さらに骨が軟らかくなり、食感を気にせず丸ごと食べられるようになるからだ。ほかにも冬場に欠乏しやすいビタミンD、イワシ特有の成分「イワシペプチド」などもたっぷり含まれる。
サバに比べてにおいが気になりにくいのもイワシ缶人気の理由。いろいろ試してみるといい。

骨・筋肉を強くする
脂肪をためにくくする
血圧上昇を抑える
免疫力を高め、アレルギーを抑える
うつ病のリスクを低下させる
認知機能の低下を防ぐ