「転倒」は体の衰えを示す“命の黄色信号”
第1回 「転倒」⇒「骨折」⇒「寝たきり」の恐怖のコースを避けるには
柳本 操=ライター
今や、転倒・転落による死亡数は交通事故死の倍近くに
まず、転倒の現状を正しく把握するところから入ろう。
こちらのグラフを見ていただきたい。これは、厚生労働省「人口動態統計」のデータから、病気などではない「不慮の事故」による死亡数の推移を見たものだ。不慮の事故のカテゴリーの中で、かつてトップをキープし続けていたのは交通事故だったが、近年は一貫して減少傾向にある。その一方で、転倒・転落による死亡数は増え続けている。