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「スマートリィ・エイジングEXPO」レポート

「布団に入ったらバタンキュー」は健康の証ではなかった!

第1回 脳と体の疲れがとれる「本当の睡眠術」

 伊藤和弘=フリーランスライター

2018年7月21日、東京・六本木で人生100年時代のための最新健康・美容情報体感イベント「スマートリィ・エイジングEXPO」(主催・日経ヘルス、日経グッデイ、日経BP総研)が開催された。そこで行われた講演の中から、いくつかの内容をご紹介しよう。第1回は睡眠医学の専門家である国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所睡眠・覚醒障害研究部長の三島和夫さんによる「本当の睡眠術」をお届けする。

短時間でもぐっすり眠れば大丈夫?

ベッドに入るとたちまち眠りに落ちる、いわゆるバタンキューは睡眠不足の証拠。(c)gstockstudio-123RF
ベッドに入るとたちまち眠りに落ちる、いわゆるバタンキューは睡眠不足の証拠。(c)gstockstudio-123RF

 ナポレオンは1日3時間しか眠らなかったという。誰にとっても1日は24時間しかない。やりたい趣味、やらなければいけない仕事がたっぷりある現代人としては、できるだけ睡眠時間を短くしたいと思うのも当然だろう。しかし、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所睡眠・覚醒障害研究部長の三島和夫さんは「多くの研究が重ねられてきましたが、安全で効果的な短時間睡眠法はないというのが結論です」と話す。

 「必要な睡眠時間は個人差が大きく、短い人と長い人では3時間以上違う。それは体質であり、短くする方法はありません。睡眠の質が深ければ時間が短くても満足感があるはず、というのもよくある誤解。睡眠時間を削れば普段よりもむしろ睡眠は深くなりますが、日中のパフォーマンスは落ちるし、糖尿病など生活習慣病のリスクも高くなります」(三島さん)

 よく知られているように、眠っている間は深い睡眠(ノンレム睡眠)と浅い睡眠(レム睡眠)が朝までに何回か繰り返される。睡眠時間を短くすれば浅い睡眠だけが削られて深い睡眠の比率は増えるが、健康のためには浅い睡眠も欠かせない。睡眠は深ければいい、という単純なものではないという。

「健康のためにはできるだけ“寝だめ”をせず、週末と平日で睡眠のリズムを変えないことが大事」と話す三島和夫さん
「健康のためにはできるだけ“寝だめ”をせず、週末と平日で睡眠のリズムを変えないことが大事」と話す三島和夫さん

 睡眠不足は単に日中の活動をつらくするだけではなく、太りやすくなり、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣病のリスクを上げ、認知症やうつ病も発症しやすくなることが分かっている。ところが、現代人は慢性的に睡眠不足になっている人が多い。ベッドに入るとたちまち眠りに落ちる、いわゆるバタンキューは一見健康的に感じられるが、実は睡眠不足の証拠なのだ。「しっかり睡眠が取れている人なら、ベッドに入ってから眠るまでに10~15分くらいかかります」と三島さんは話す。

 また、必要な睡眠時間は年を取るほど減っていく。8時間以上眠っているのはせいぜい中学生以下の子どもまでで、大人になればコンスタントに8時間眠るのは難しい。三島さんによると、「70代になれば6時間くらいになるのが普通」だという。若い頃に比べて睡眠時間が減るのは当然なので、あまり気にしないようにしよう。

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