ED、しわの原因、化学物質…なのにタバコを吸うのはなぜ?
肺がん(第3回)
近藤慎太郎=医師兼マンガ家
日経Gooday読者なら誰もが気になる「がん」。『医者がマンガで教える 日本一まっとうながん検診の受け方、使い方』の著者であり、マンガも描ける医師である近藤慎太郎さんに、がんとがん検診の新しい常識について解説していただきましょう。
「喫煙はゆるやかな自殺」だとしても…
ここまで、タバコがもたらす悪影響と肺がん検診について解説してきました。
けれど、そもそもタバコはどうして体に悪いのでしょうか。
タバコの煙には約4000種類の化学物質が含まれていて、そのうち200種類以上が有害物質です。ニコチンやタール、一酸化炭素のほか、カドミウムやヒ素、ダイオシンなども含まれます。タールには約40種類の発がん物質が含まれています(*14)。
その結果、日本ではタバコが原因で年間約13万人が亡くなっています。「喫煙はゆるやかな自殺」と言っても過言ではありません
そういった事実がある一方で、禁煙が口で言うほど簡単ではないことも重々承知しています。
なぜ禁煙が難しいかと言えば、ニコチンに極めて強力な依存性があるからです。
では、どうすればその壁を乗り越えて禁煙できるのでしょうか。禁煙できた人とできなかった人の違いはどこにあるのでしょうか。
- 次ページ
- 非喫煙者と喫煙者の間で開く格差