医師が警鐘! 「脱水」「かくれ脱水」が引き起こす危険な病気
第1回 脱水症は脳梗塞や肺炎の原因にもなる、健康長寿の大敵
梅方久仁子=ライター
水分の出入りのバランスが崩れると、脱水が起こる
では、脱水症はどんな原因で起こるのだろうか。
私たちの体の体液は、毎日入れ替わりながら常に一定量になるように調節されている。体重60kgの人では、1日に約2500mL(2.5リットル)もの水分が身体から出たり入ったりしている。脱水症が起こるのは、この水分の出入りのバランスが崩れたとき、つまり、「出ていく水分が多くなったとき(=喪失過剰)」、あるいは「入ってくる水分が少なくなったとき(=供給不足)」だ(図2)。