がんを早期のうちに見つけたい、でもつらい検査は避けたい…と誰もが思うもの。数ある検査のなかでも特にハードルの高い内視鏡検査では、口から入れれば「オエーッ」と吐きそうになり、下から入れればお尻を人様の目にさらす状態に耐えねばならない。だが、今や内視鏡検査は「受けなきゃ損」と言い切れるほど進化している。治療すればほぼ治る段階の、「超」早期がんを見つけるという圧倒的なメリットもあれば、つらくない胃カメラの飲み方もあるのだ。
本特集では「毎年受けたい!」と思ってしまう内視鏡検査のスゴさを、2人のスーパードクターが解説。「また今度でいいか」と先延ばしにしてきたことを後悔するはずだ。
中島 恒夫(なかじま つねお)さん
丸子中央病院消化器内科

1992年信州大学卒業。2012年から丸子中央病院にて消化器内科医として勤務。2011年から、日本の医療を守るために設立された医師による団体「全国医師連盟」代表理事も務める。毎年3800例もの内視鏡検査をこなし、遠方からのリピーターも多い胃カメラ(上部消化管内視鏡)の達人として知られる。著書に
『胃カメラのおいしい飲ませ方』(2017年、日経BP社)。
工藤進英(くどう しんえい)さん
昭和大学横浜市北部病院 消化器センター長

1973年新潟大学医学部卒。新潟大学外科、秋田赤十字病院外科部長、同院胃腸センター長を経て、2000年昭和大学医学部教授・同大学横浜市北部病院消化器センター長。2001年より同院副院長も兼務する。幻のがんと呼ばれた陥凹型大腸がんを発見したことで知られる、大腸がん治療の世界的名医。1日50件もの大腸内視鏡検査をこなし、実績は通算20万例以上にものぼる。著書に『逆境の中で咲く花は美しい がん患者の救世主の生きる哲学』(2017年、幻冬舎)など多数。