便検査が見逃す「大腸がん」を超早期に見つけるなら内視鏡!
第3回 世界の最先端を走る日本の内視鏡検査は「受けなきゃ損」
田中美香=医療ジャーナリスト
検査の痛みを軽減するために、大腸をアコーディオン状に縮める
胃カメラを口や鼻から入れるように、大腸内視鏡は肛門からスルスルと挿入される。だが、大腸の長さは約1.5m。大腸内視鏡はもっと短いので、そのまま挿入すれば長さが足りなくなってしまう。カーブした場所でV字に曲がると強い力が加わって痛みが発生したり、まれに腸管を傷つけたりすることもある。この問題を解決するために工藤氏が考案したのが、「軸保持短縮法(じくほじたんしゅくほう)」というメソッド。この方法なら短時間で済むため、全国の施設に広がっている。工藤氏は、多い時で1日50件もの内視鏡検査を行うこともあるという。