何歳になっても、自分の足でスタスタ歩ける体を維持したい――。これは全世代共通の願いだろう。これを実現するために、多くの人が最初に思い浮かべるのは「筋肉の維持」ではないだろうか。もちろん筋肉を維持するのは大切だが、それだけで何歳になってもスタスタ歩ける体を保てるわけではない。体を支える骨とその骨同士をつなぐ関節の維持も極めて重要だ。
その中でも、上半身と下半身をつなぐ股関節は、人間の体の中で最も大きな関節で、体の中で最も酷使されている関節の一つだ。股関節を維持できるかどうかが、「歩く力」の維持に重要となってくる。
股関節が消耗すると、歩行が困難になるのはもちろん、生活に大きな支障が出て、「負の老化スパイラル」に陥る可能性がある。本特集では、股関節の健康の保ち方や、一生歩ける体を維持するための生活習慣について、股関節のエキスパートである石部基実クリニック院長の石部基実さんに聞いていく。