筋肉こそ生命活動の原動力。筋肉が活動的になれば、代謝が活性化し、健康で元気な体になります。世の中にはいろいろな「筋肉の常識」がありますが、すべて正しいとは限りません。本連載では、筋肉博士・石井直方先生が、筋肉の正しい知識をやさしく解説していきます。今回は、多くの人が実践している「スクワット」について。スクワット時の足の幅はどのくらいにするのがベストなのでしょうか。
スクワットは、第71回のベンチプレスと比べると運動が複雑になるので、適切な足幅を決定するのがなかなか難しい種目です。

基本的には足幅が狭いスクワットほど、大腿四頭筋とハムストリングス、大臀筋をよく使うことになります。また、しゃがんだ時の前傾が深くなるので、脊柱起立筋にも作用します。
足幅を広くすればするほど、上体が立つので、脊柱起立筋にかかる負担が少なくなります。だから、重たい負荷をかついでスクワットをやろうと思ったら、足幅を広めに取り、上体をあまり前に傾けないで腰を落とすようにした方がいいのです。
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