筋肉こそ生命活動の原動力。筋肉が活動的になれば、代謝が活性化し、健康で元気な体になります。世の中にはいろいろな「筋肉の常識」がありますが、すべて正しいとは限りません。本連載では、筋肉博士・石井直方先生が、筋肉の正しい知識をやさしく解説していきます。今回のテーマは「筋肉を太くするために必要な負荷」について。軽い負荷では筋肉は太くなりません。どのくらいの負荷が必要になるのでしょうか? そしてトレーニング量は?
筋肥大を起こすためには、筋肉が大きな力を出さなければいけません。したがって、それなりに強い負荷が必要になります。

重さの尺度を表わす単位に、「RM」(レペティション・マキシマム=最大反復回数)というものがあります。たとえば、「1RM」は1回しか上げることのできない重さ。2RM、3RM……と数が増えていくにしがたって、負荷は軽くなるということになります。
それに対して、「80%1RM」という表現は、1回上げられる重さの80%という意味。100kgを1回しか上げられない人なら、80kgが80%1RMになります。そして、80%1RMは、だいたい8RMに相当します。
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