筋肉こそ生命活動の原動力。筋肉が活動的になれば、代謝が活性化し、健康で元気な体になります。世の中には様々な「筋肉の常識」がありますが、すべて正しいとは限りません。本連載では、筋肉博士・石井直方先生が、筋肉の正しい知識をやさしく解説していきます。今回のテーマは「体の前面と背面のトレーニング比率」について。前面と背面にバランス良く鍛えるにはどのようなトレーニングがいいのでしょうか。
前面と背面では背面の方が筋肉の全体量は多いので、バランスを考えるなら背中の種目の方が多いかなと思うぐらいで、ちょうどいいと思います。

人間の体の仕組みは、背中の筋肉がないと自然に四つん這いになってしまうようにできています。赤ちゃんの時は、みんなハイハイをしますね。成長してまっすぐ立ち上がるようになると、姿勢を維持するために、つねに後ろから引っ張ってあげないといけません。
その役割を担っているのが背面の筋肉です。そこが弱るとハイハイに戻ってしまいます。加齢とともに背中が曲がる理由の一つも、背面の筋肉が体を引っ張りきれなくなるからです。
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