筋肉こそ生命活動の原動力。筋肉が活動的になれば、代謝が活性化し、健康で元気な体になります。世の中にはいろいろな「筋肉の常識」がありますが、すべて正しいとは限りません。本連載では、筋肉博士・石井直方先生が、筋肉の正しい知識をやさしく解説していきます。筋トレをしている人の中には「筋肉が落ちてしまうのではないか」と不安になり、オーバートレーニングに陥っている人がいます。今回は筋トレの“常習性”について詳しく見ていきましょう。
筋肉が落ちてしまうのではないかと不安になって筋トレを一生懸命やるのは、勤勉で悪いことではありません。でも、そういう人ほどオーバートレーニングに陥ってしまいがち。トレーニングは、あくまでも筋肉を強くする一条件であり、その後の栄養補給と休養がワンセットになって初めて効果が出るのだと、何度も自分に言い聞かせるべきでしょう。

筋肉中のたんぱく質の合成も、いったん上がった数値が下がるまでに、3日間ぐらいかかります。筋トレした翌日は、まだ筋肉は工事中。工事がきちんと終わるのを待ってから、再開するというつもりでいた方がいいでしょうね。