サバ、イワシなどの「青魚」の健康効果が注目されている。青魚にたっぷり含まれるDHAやEPAは、血管を若返らせ、メタボを抑制したり、認知症のリスクを下げる効果も期待できる。手軽に食べられる「サバ缶」や「イワシ缶」も人気で、カルシウムもしっかりとれるため、骨粗鬆症の予防にもなる。
テーマ別特集「体にいい青魚」
Index 1
Index 2
Index 3

サバやイワシ、サンマなど、背が青い魚をまとめて「青魚」と呼ぶ。近年、これら青魚の健康効果が注目され、サバ缶やイワシ缶なども出荷量を伸ばしている。
青魚の健康効果は、油にたっぷり含まれるDHAやEPAのおかげ。血管を若返らせ、メタボを抑制したり、認知症のリスクを下げる効果も期待できる。
また、サバ缶やイワシ缶は、こうした栄養素が手軽にとれることに加え、骨ごと調理しているのでカルシウムが豊富なことも人気の理由だ。
そこで今回の「テーマ別特集」では、青魚の健康効果について関連記事からピックアップして紹介していこう。
DHAやEPAで脳が若返り、血管がしなやかに
魚の脂のDHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳や目の網膜などの神経系や、母乳や精子にも存在する脂質。DHAは細胞膜に取り込まれると、神経伝達のやり取りをスムーズにする。長年、魚油の研究を続けてきた早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構の矢澤一良さんは、「認知症の発症リスクを下げる、視力低下抑制、学習機能向上などに有効とされ、研究が進行しています」と説明する。

DHAと同様、サバなどの青背魚に豊富な魚油が、EPA(エイコサペンタエン酸)。
EPAには、血液をサラサラにして血栓リスクを抑え、動脈硬化を予防する働きがある。閉塞性動脈硬化症の医薬品として、また、飲料などの特定保健用食品(トクホ)でもおなじみだ。