「睡眠の途中で何度も目を覚まし、眠った気がしない」「早朝に目覚めてしまい、その後なかなか寝付けない」――。歳をとるにつれ、そんな「中途覚醒」「早朝覚醒」に悩まされるようになったという人も多いだろう。なぜ中途覚醒は起きるのか。中途覚醒を解消して、若い頃のような「熟睡」を手に入れることはできるのか。このテーマ別特集では、中途覚醒の原因と、それを解消するための対策を一挙紹介していく。
テーマ別特集 「『中途覚醒』の原因と対策」
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中高年齢層になると、「眠れない」ことに悩む人が増えてくる。なかでも多くの人を悩ませるのが、睡眠の途中で目を覚ます「中途覚醒」だ。
朝までに何回も目が覚め、いったん目が覚めると再び眠るのが難しくなる。毎日8時間は眠りたいのに、どうしても長時間眠れず、日が昇る前に目が覚めてしまう――。読者のみなさんのなかにも「中途覚醒」で悩む人は少なくないだろう。「若い頃の睡眠を取り戻せないものか」と願う人も多いかもしれない。
考えてみれば、若い頃はいったんベッドに入れば「途中で目を覚ます」なんてことはほとんどなかった。それが歳をとるにつれ、睡眠の途中で目が覚めやすくなったり、トイレに起きたりすることが増えていく。2559人を対象にした日本大学の調査によると、「週に3回以上、中途覚醒がある」40~50代は12.7%だったのに対して、60歳以上になると21.2%にまで増えていた(女性心身医学. 2014;19:103-9.)。

なぜ歳をとると中途覚醒が増えるのだろう? また中途覚醒を解消するにはどうすればいいのだろう。今回のテーマ別特集では、中途覚醒の原因と、それを解消するための対策を紹介していく。