薄着の季節になると、何かと気になる“お腹ぽっこり”。短期間で何とか解消したい!と思う人は多いだろう。しかし、スポーツジムでしっかり運動するのはつらいし、運動する時間を確保するのも大変だ。そこで、今回のテーマ別特集では、手軽に実践できる「ドローイン」と「猫背姿勢の改善」で“ぽっこりお腹”を解消していこう。
今年も、暑い季節がやってきました。最近では職場でもカジュアルな装いが浸透してきて、上着なしも珍しくありません。このように薄着になると「お腹が出ているのが気になる」という人が多いのではないでしょうか。今後、夏本番ともなれば、海やプールに出かける機会があるかもしれません。水着になるともなれば、さらにお腹が気になります。
若い頃より食べる量を減らしていても、歳を重ねるとお腹周りの脂肪がつきやすくなるもの。そして努力しても落ちにくい…。もともと脂肪を蓄えやすい部位である上に、加齢によって基礎代謝が下がってさらに脂肪がたまりやすくなっています。
「お腹ぽっこり」を何とか解消したい――。スポーツジムなどでしっかり運動したり、ランニングなどを日々実践すればいいのは分かっていても、実際問題、そこまではできない、時間も取れないという方がほとんどでしょう。そこで今回のテーマ別特集では、つらい筋トレなどはせずに、効率的にお腹を凹ませる方法を紹介していきます。
(※関連記事の一覧は最終ページに紹介しているので、より詳しく知りたい人はそちらもご覧ください)。
お腹周りに脂肪がつきやすい理由
健康運動指導士で、ベストセラーとなった『腹だけ痩せる技術』(メディアファクトリー)などの著書がある植森美緒さん。そもそもお腹周りに脂肪がつくのには、いくつかの要因が考えられると話す。

「お腹は体の重心に近いため、脂肪がつくと安定します。それにあまり動かさない部位なので、じゃまになりません。肋骨などにもさえぎられないですし、もともとサイズが大きいので、エネルギーとしての体脂肪を効率良く蓄えることができます。また、お腹の中には腹腔という空洞がありますから、そこにもストックしやすく、筋力が落ちた腹部を保護するために脂肪をつけたほうが有利、ということも考えられます」(植森さん)
そもそも、人が体脂肪を蓄えるのは、食物をとれなくなった時にエネルギーとして利用するため。長い進化の過程で備わった、飢餓状態を生き抜くための機能なのだ。しかし、今は食べ物に困ることはまずないし、移動や仕事で体を動かすことも少なくなっている。食事で摂取したカロリーの余剰分が、体脂肪として蓄積されやすくなっているわけだ。
そして、歳をとるにつれてお腹周りに脂肪がつきやすくなる。「食事に加えて、加齢によって基礎代謝が低くなっていくことも関連しています。人は何もしないでいると、20代をピークに筋肉量が減っていきます。そのうえ運動する機会も少なくなるので、さらに消費エネルギーが少なくなって、体脂肪を蓄えやすくなるのです。このようなことが重なって、30~40代になるとお腹が出やすくなり、また、凹みにくくなるんです」(植森さん)