飲んだ後のカラオケはこんなにリスキーだった
喉の乾燥、タバコ、むくみに要注意
葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト
カラオケで、無理に自分の声よりも高いキーで歌うと、声帯をかなり酷使することになります。また、ふりつけという運動効果が加わると、呼吸量がさらに増えるため、乾燥も含めて声帯にダブルでダメージを与えてしまいます。
さらに、カラオケで会話しようとすると、音量の影響でいつも以上に大声を出してしまいますが、それが声帯に負担をかけ、また口呼吸になるため、声帯の乾燥がより強くなるそうです(口呼吸は鼻呼吸のおよそ6倍も空気量が多いとされます)。
ちなみに、体を目いっぱい動かしながら声を出し続けるエアロビクスのインストラクターなどには、運動と発声のダブルのダメージによって声をからす「声帯結節」といった疾患を抱えている人も多いそうです
こまめな水分補給で喉を潤そう
それでは、どうすれば飲酒やカラオケのダメージを減らすことができるのでしょうか。
「加齢とともに体の細胞の保水力も下がるために、ある程度、声が低くなることは避けられません。ですから、体や喉の乾燥を防ぐためにも、お酒を飲み過ぎないことが理想だといえるでしょう。そして、酒席ではこまめに水を飲むこと。これだけでも気道液の分泌が増えて、声帯を乾燥から守ってくれます」(楠山さん)
忘年会・新年会のせいでガラガラ声になってしまっては、仕事に支障が出てしまう人もいるでしょう。「酒焼け」という症状は現実には存在しないことが分かりましたが、酔った勢いで「次、カラオケ行ってみよう!」と“連チャン”するのは避けたい。気を引き締めて(?)宴会に臨みましょう。
エッセイスト・酒ジャーナリスト
