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「腰が痛い」ときの対処法 ~この方法で痛み解消

【腰が痛い】長年の「腰痛」から、解放されるかも

第1回 ここ10年で腰痛治療はこんなに変わった

 梅方久仁子=フリーライター

思い込むことで不安を感じ、痛みが生じる

 認知行動療法とは、説明や訓練で認知(ものの受け取り方や考え方)を変えて、精神的なストレスと上手につきあえるようにしていく治療法だ。考え方を変えることで精神的なストレスが減り、日常生活や社会生活が送りやすくなる。うつ病、ストレス障害、統合失調症などの精神障害には広く使われる方法だ。

 重症の腰痛では、腰痛に対する恐れや不安を持ってしまい、社会生活や職場復帰が難しくなることがある。たとえば「少しでもかがむと痛くなる」と思い込むと、それだけで不安を感じて、長時間の外出や出勤が難しくなってしまう。

 そこで、「コルセットで固定すれば大丈夫」「もし痛み出したら、休憩室で横になればいいだけ」のように考え方を変えたり、少しずつ試して自信をつけたりしていくと、職場復帰や社会復帰につながっていく。実際に、整形外科医だけではなく、精神科医、臨床心理士、理学療法士などのチームで認知行動療法に取り組んで、痛みの治療に成果を上げている医療機関が増えてきている。

 ここで気をつけたいのは、「単なる気の持ちよう」と素人が決めつけないことだ。心理的なものといっても、本人は実際に激痛を感じているし、本人の意志だけで、ものの受け取り方や考え方を変えることは難しい。専門家のサポートが必要だ。ただ、いままで原因不明で治療法が見つからなかった慢性腰痛でも、心因性とわかって治療すれば、よくなる可能性がある。

安静よりも、適度な運動が効果的

 腰が痛いのなら、じっと安静にしていたほうがいい。それが、世間一般の常識ではないだろうか。しかし、最新の臨床研究では、じっと寝ていても効果がないばかりか、むしろ痛みを強く感じたり、長引かせてしまうことがわかってきた。

 腰痛があっても安静にせず、できるだけ普段の生活に近い形で過ごしたほうがよい。「痛い場合には、サポーターやコルセットの助けを借りてでも、動くほうがいいんです。どうしても動けないときに数日くらい休むのは、しかたないでしょう。でも、できるだけ早く前の生活に戻る努力をするべきです。そのほうが、慢性化して長期間休職したり離職したりという事態を防げます」と宮本氏。

 ただ、コルセットやサポーターに頼りすぎると、体幹の筋力が落ちてしまう。器具をどう使うかは、医師と相談して決めよう。

 安静がよくないのなら、積極的に動かす「運動療法」はどうだろう。さまざまな研究で、慢性腰痛では運動療法に高い効果があることが、はっきりしてきた。もっとも、どのような運動が効果的かは研究途上で、まだよくわかっていない。

 宮本氏の考えでは、強い運動をいきなりやるのではなく、運動習慣をつけることが大切だという。「週に2、3回、腰周りの筋肉のストレッチと筋力トレーニングをやるといいでしょう。少し汗をかく程度に3、40分やるのがお薦めです」とのこと。

 「痛いのに運動なんかできるか」と思うかもしれないが、運動といってもいろいろな方法がある。医師と相談して、痛くなく、安全で、しかも効果的な運動法を教えてもらおう。

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