ウォーキングをレベルアップするカギはコース選びにあり!
【応用編】第2回 レベル別に3つのコースを用意して歩き分ける
松尾直俊=フィットネスライター
著名フィジカルトレーナーである中野ジェームズ修一さんが解説する「絶対に成果が出るウォーキング」。応用編の第2回は、コースを工夫することで運動強度をさらに高めていく方法を紹介しよう。
一定のレベルに達したら、ある程度「距離」も延ばしていく
ウォーキングは単純な運動のようだが、工夫次第で一層効果的な負荷と刺激を体に与えることができる。前回は「歩き力のチェック表」を作り、「時間」や「心拍数」を基軸に自分のウォーキングの実力を知り、運動強度を高めていく方法を中野さんに解説してもらった。今回は、時間とは別の尺度を使って、強度を上げながら歩く方法を探っていこう。
「これまで、“距離は運動強度の目安にならない”と言ってきましたが、同じ距離を短い時間で歩けるようになった段階なら、距離も意味を持ってきます。例えば、最初はあるコースを歩くのに30分かかっていたのが、10~15回目には22~23分で歩けるようになったとします。これは体力レベルが上がり、進化した証拠ですから素晴らしいことです。運動時間が短くなっても、強度が上がっていますから、運動効果が下がっていることにはなりません。でも、せっかく時間が余ったのですから、もう一工夫加えて、ウォーキングをさらに効果的な運動にしていきましょう」(中野さん)
ここで「距離」に意識を向けてみよう。最初は30分かかっていたコースが、スピードを上げることで22~23分で済むようになり、7~8分の時間が余るのだから、その分だけ距離を延ばして歩いてみるのだ。
![]() | 十分な運動強度でスピードが上がってきたら、短縮された時間を使って距離を延ばしていこう。 |
「仮に最初に歩いていたコースをAとすると、距離を少し伸ばしたBコースを設定するのです。距離は自分の体力と相談して設定すればOKです」(中野さん)
距離の計測が難しいというのであれば、あらかじめスマートフォンのGPS機能を使った地図アプリなどを見ておけばいいだろう。最近はジョギングやランニング用の無料アプリもあるので、それらをダウンロードして利用すれば、歩きながら距離や速度を確認したり、記録を残したりすることもできる。