運動としてのウォーキングは「楽になったら負荷を上げる」が鉄則!
【応用編】第1回 自分のウォーキングの「実力」を知り、向上させるには
松尾直俊=フィットネスライター
誰もが手軽に始められる運動として、最近、ますます人気が高まってきているウォーキング。先月は、基礎編として、著名トレーナーである中野ジェームズ修一さんに「運動強度」と「心拍数」に着目した効果的な歩き方を解説してもらった。今月は応用編として、さらに効果を上げる歩き方を探っていこう。
基礎編の第1回、第2回で解説したように、「歩幅を広くとれる」「運動強度を目標心拍数の範囲に入れられる」ウォーキングができるようになると、普段の生活の中で「体が軽く感じるようになった」、「体脂肪が減った」など、運動前と比べて体が変化してきたことを実感できるはずだ。
「そんな実感がわいてきたら、確実に運動習慣が付いてきたということです。ここからが『歩き力』を高めていくチャンスです」と中野さん。
では具体的に、どうやって「歩き力」を向上させていけばいいのだろうか。中野さんは、ウォーキングの「チェック表」を付けてみることを勧める。

ウォーキング表を作って「歩き力」をチェック
「ウォーキングをやっている方の大半は、何となく身体能力の向上は感じていても、自分の歩きの実力に無頓着なように思います。ランニングを趣味としている人は、自らの走力を把握するために、常に距離とタイムをチェックしています。簡単な例で言うと、今まで5kmを走るのに40分かかっていた人が、練習によって35分とか30分で走れるようになれば、実力が向上したということができますよね。ランナーは、自分の走力を常に客観的に把握しているからこそ、練習を工夫してレベルアップを図れるのです」(中野さん)
確かにウォーキングを趣味としている人は、こういったチェックをする人は少ないように思える。今現在の自分の実力を知らなければ、レベルアップの方法を見つけ出すこともできない。
「レベルアップのためには、自分のウォーキングの実力、つまり『歩き力』を客観的に把握する必要があります。そのためには、チェック表を作ってウォーキング終了後に記入していくといいですよ。ノートや手帳に書き込むのでもいいですし、エクセルなどの表計算ソフトを使って作成してもいいかもしれません」(中野さん)。例えば以下のような表だ。
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