睡眠の質向上、疲労回復には「静的ストレッチ」が効く!
第3回 運動後や寝る前は、静的ストレッチで筋肉を緩めリラックスしよう
友吉由紀子=医学・健康ジャーナリスト
サッカー日本女子代表(なでしこジャパン)のフィジカルコーチを務める早稲田大学スポーツ科学学術院教授の広瀬統一氏に、正しく効果的なストレッチの方法を指南してもらう本特集。第3回は、運動後や寝る前にお勧めの静的ストレッチを中心に紹介する。
前回「ジョギング前、ゴルフ前にやっておきたい5つの『動的ストレッチ』」は、ジョギングやゴルフの前に行うと効果的な動的ストレッチを紹介した。今回は、運動後や寝る前にお勧めの静的ストレッチを中心に紹介する。静的ストレッチは、リラックス効果があり、快眠につながるので、寝る前の習慣にするとよいだろう。
運動後や寝る前にお勧めの静的ストレッチ
ヨガのポーズのように、静かな状態でゆっくりと筋肉を伸ばす静的ストレッチ(スタティックストレッチ)は、運動前ではなく、筋肉が疲れている運動後や、1日の終わりの寝る前などにおすすめだ。深い呼吸を意識しながら、緊張やストレスなどで凝り固まった筋肉をほぐすと、筋疲労の回復に役立つほか、副交感神経が優位になり、質のよい眠りにつながる。
今回は、静的ストレッチを中心に、筋肉に力を入れて反対側の筋肉を伸ばすダイナミックストレッチ(動的ストレッチの1つ)も一部取り入れたリラックス効果の高いストレッチメニューを紹介する。
「運動の後、入浴後や寝る前などには、ふくらはぎ、太もも、腰…と、体の下から上へと体をほぐしていくのがコツ。呼吸を意識して、1~5の順にゆっくりと行いましょう」と早稲田大学スポーツ科学学術院教授の広瀬統一氏は話す。
1. 後ろ膝曲げ伸ばし(ふくらはぎ)
1 右脚を引き、右のかかとが床から離れない範囲で、左脚に体重をのせていく。右の膝は伸ばした状態で、膝のすぐ下のふくらはぎ(腓腹筋)を意識しながら20~30秒キープする。
2 1 の状態から体重を中心に戻し、腰を落としながら右脚の膝をゆっくり曲げる。足首に近い筋肉(ヒラメ筋)を意識して20~30秒キープ。つま先はまっすぐ前、かかとは床から浮かないように注意して。
3 反対の脚も同様に行う。
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