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明日は変えられる。

【PR】お産で膀胱や直腸に穴が開く? 「産科フィスチュラ」の過酷な現実

アフリカを中心に困難に直面する患者への支援活動が活発化

 荒川直樹=科学ライター

図2 産科フィスチュラの修復手術が行われている地域
アフリカを中心に30カ国以上で、産科フィスチュラの手術が行われている。(提供:フィスチュラ基金)

 グラントさんは、こうした地域で産科フィスチュラが多い理由について「多くの女性が舗装された道路から離れた場所にある粗末な家屋で出産している。難産となり、赤ちゃんが自然に分娩されない場合は、緊急の医療が必要となるが、こうした地域では、救急車がやってこないのはもちろん、医師も看護師も近くにはいない」と話す。また、こうした地域では早婚が慣習になっており、骨盤が十分に成長していない体で妊娠する女性が多いことも産科フィスチュラが多い理由の一つだという。

アフリカの農村部では、多くの女性が病院から遠く離れた粗末な家屋で出産をしている。(写真:Georgina Goodwin)

 そして、産科フィスチュラになった女性を待ち構えているのは失禁のつらさだけではない。グラントさんは「多くの患者が、社会から見放されてしまう」と話す。貧しい地域では、水道が整備されておらず、衣服も1枚きり。失禁によって患者の衣服は絶えず湿り、異臭がすることによって、家族や友人からも距離を置かれてしまう。また、出産能力に価値を置く農村社会では、死産を経験した者を無用なやっかい者と見なす場合がある。こうしたなか、産科フィスチュラを患った女性は、心に傷を負いながら、孤立と貧困の中で生きることを強いられているのである。

 難産の苦しみと死産の悲しみを乗り越えて生き残った女性に、追い打ちをかけるような過酷な現実をつきつける。それが産科フィスチュラなのだ。

産科フィスチュラを患う女性は、難産による死の恐怖を乗り越えた後に、身体的・精神的困難に直面する。(写真:Georgina Goodwin)

アステラス製薬が支援するAction on Fistulaとは

 産科フィスチュラの歴史は長いが、これが女性の健康と尊厳にかかわる国際的な課題の一つと考えられるようになったのは、国連人口基金(UNFPA)が2003年から04年にかけて行った「フィスチュラ撲滅キャンペーン」がきっかけだった。

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