つり革や手すりを使って簡単「アイソメトリックトレーニング」!
第3回 電車の揺れや加減速を利用したバランストレーニングもお薦め
松尾直俊=フィットネスライター
ジメジメした季節や夏の暑い日にも屋内で手軽にできるエクササイズを、“骨格筋評論家”としても活躍する日本体育大学准教授の岡田隆さんに教えてもらう本特集。第3回は、「通勤電車の中でできるエクササイズ」。つり革や手すり、車両の揺れや加速・減速の負荷…電車の中にはトレーニングに利用できるツールが溢れている!
皆さんは普段、通勤や通学の電車の中でどうやって過ごしているだろうか。今や車内を見渡すと、大半の人がスマホの画面を眺めている姿が目に付くようになっている。しかし、実はその姿勢が頸椎の自然な湾曲を妨げ、首こりや肩こりを作り出しているのだ。
「それではあえて自分の体を痛めつけているようなものですね。電車の中といえども、体づくりに役立てるためにできることはいくらでもありますよ」と日本体育大学准教授の岡田隆さんは話す。
つり革をうまく使って、腕のアイソメトリックトレーニング
「例えば、電車の中にあるつり革や手すりを使って、ウエイトトレーニングの代わりにすることができます。まず、つり革ですが、握り方と引き方の違いで、腕の筋肉群の違った部位に効かせることができるんです」(岡田さん)
小指を前(向こう側)に向けてつり革を握り、肘を自分の方に曲げると前腕部にある腕橈骨筋という筋肉に力が入る。次に、拳を自分のほうに向けて握り、同じよう引くと上腕二頭筋のトレーニングができる。