腸の病気を早く見つける、あの手この手の検査法
がん、炎症を鮮明に観察できる内視鏡検査が進化
柳本 操=ライター
小腸の機能は生活習慣病にも関与、21世紀は「小腸の時代」に
カプセル内視鏡やバルーン内視鏡の登場により、大腸だけでなく小腸も、より鮮明な観察が可能になってきた。それにより小腸の機能の解明も進んだ。「小腸は単に『栄養分を吸収する臓器』ではなく、消化された食物に含まれる水分も、その実に9割が小腸で吸収されています。食物が小腸を通過するのにかかる時間は、たった2~4時間。そのわずかな時間に、食物を消化し、栄養分だけでなく水分をも吸収していることが分かってきたのです」と渡辺さんは言う。