いよいよ来たか!? こんなに怖い痛風発作
第2回 発作が起こったらどうする? どの病院に向かえばいい?
村山真由美=フリーエディタ―・ライター
職場の健康診断で尿酸値がひっかかっている人は、放置すると痛風発作を起こす可能性が高まるので要注意だ。痛風は“痛い”ことで知られているが、「今は症状がないから特に予防はしていない」という人も多いだろう。しかし、痛風はある日突然襲ってくる。今回は、痛風の発作が起こると実際にどうなるかを体験談を交えて紹介していく。(特集第1回はこちら)
これは痛風? 痛風発作の典型的なパターンとは
多くの人にとって痛風の何が怖いかといったら、やはりその痛さだろう。痛風発作は「とにかく痛いらしい」とよく聞く。痛風発作の痛みは「キリを突き立てられたような痛み」とか「骨折のような痛み」などと形容される。そして痛風はある日突然襲ってくるという。
尿酸値が7.0mg/dLを超えた「高尿酸血症」と呼ばれる状態にあるならば、痛風発作に襲われる可能性がある。8.0mg/dL、9.0mg/dL…と上がっていれば、いつ起こってもおかしくはない。実際、「いつか来るのでは…」と不安に思っている人も少なくないだろう。
では、実際の痛風発作はどんなふうに起きるのだろうか。そして、発作が起きた際、どうすればいいのだろうか。前回に引き続き、『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン』の作成に携わった帝京大学医学部名誉教授の藤森新さんに話を聞いていく。
以下は、藤森さんがこれまで見てきた典型的な痛風発作のパターンだ。
- 典型的な痛風発作のパターン

やや太りぎみの中年の男性が、ゴルフで汗をかき、食事やビールを楽しんで、サウナで汗を流した後、帰宅。あるいは、残業や接待続きで多忙なビジネスパーソンが、帰宅後にビールを飲んでホッと一息…。その後、ベッドに入り、眠りにつく。
夜半過ぎ、足の親指に違和感(ピリピリ、ジンジン)を覚えて目を覚ます。それがやがて激痛になり、2~3時間すると痛む場所が熱を持ってテカテカと赤く腫れてくる。翌朝、歩くこともままならず、はうように病院に向かい受診した――。
一般に、痛風発作が起こりやすい状況、条件には以下のようなものがある(第3回で詳しく解説する)。
- 痛風発作が起こりやすい状況
- ● 肥満
- ● 激しい運動をした後
- ● 汗をかいた後(水分不足)
- ● アルコールの飲み過ぎ
- ● 高プリン体食品の食べ過ぎ
- ● ストレスを感じている