「お腹を凹ませたい」なら腹筋運動よりドローイン!
第1回 ターゲットは張りを失った腹横筋
松尾直俊=フィットネスライター
若い頃と比べて食べる量は減っているのに、なぜか30歳を過ぎると脂肪がつきやすくなるお腹周り。しかも、努力をしても落ちにくい…。そんな状態に悩むあなたのために、健康運動指導士の植森美緒さんが、男女どちらにも効果的な「腹凹ませ」の必勝メソッド「30秒ドローイン」を指南します!
ターゲットは張りを失った腹横筋
30秒ドローインは腹横筋に収縮を“記憶”させて鍛える
ドローインの効果をさらに上げる3つのトレーニング
「まず、お腹周りに脂肪がつきやすい理由を考えてみましょう」

こう話すのは、健康運動指導士で、ベストセラーとなった『腹だけ痩せる技術』(メディアファクトリー)などの著書がある植森美緒さん。お腹周りに脂肪がつくのには、いくつかの要因が考えられるのだという。
「お腹は体の重心に近いため、脂肪がつくと安定します。それにあまり動かさない部位なので、じゃまになりません。肋骨などにもさえぎられないですし、もともとサイズが大きいので、エネルギーとしての体脂肪を効率良く蓄えることができます。また、お腹の中には腹腔という空洞がありますから、そこにもストックしやすく、筋力が落ちた腹部を保護するために脂肪をつけたほうが有利、ということも考えられます」(植森さん)
- お腹周りに脂肪がつきやすい理由
- 1. 体の重心に近いため、安定する
- 2. あまり動かさない部位なので、じゃまになりにくい
- 3. 肋骨などにさえぎられない
- 4. もともとサイズが大きいので効率よく蓄えられる
- 5. お腹の中には腹腔という空洞があり、ストックしやすい
- 6. 内臓の保護にも有利
そもそも、人が体脂肪を蓄えるのは、食物をとれなくなった時にエネルギーとして利用するため。長い進化の過程で備わった、飢餓状態を生き抜くための機能なのだ。しかし、今は余程のことがない限り食べ物に困ることはない。しかも文明の発達によって、移動や仕事で体を動かすことも少なくなっている。緊急事態に備えた体の機能がアダとなり、食事で摂取したカロリーの余剰分が、体脂肪として蓄積されやすくなっているわけだ。