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こちら「メンタル産業医」相談室

疲れたら「ボディスキャン瞑想」! 頭から順に意識集中し、違和感探る

第16回 オフィスでのマインドフルネス瞑想活用

 奥田弘美=精神科医(精神保健指定医)・産業医・作家

 ボディスキャン瞑想は座位が取れる場所ならどこでも可能です。ぜひオフィスの仕事の合間や、夜に自宅に帰って人心地ついたときに試してみてください。

ボディスキャン瞑想のやり方

ボディスキャン瞑想。日中であれば太陽の光、夜であれば懐中電灯で自分の体の部位を照らすイメージで行いましょう(イラスト 新倉サチヨ)
ボディスキャン瞑想。日中であれば太陽の光、夜であれば懐中電灯で自分の体の部位を照らすイメージで行いましょう(イラスト 新倉サチヨ)

1 肩幅程度に足を広げてゆったりと立つか、背筋を伸ばして椅子に座ります。

2 心地よく自然な呼吸を行います。軽く目を閉じます。

3 朝や昼であれば、明るい窓辺で行うのもお勧めです。太陽の光が自分の頭のてっぺんから体の中に入ってくる感じをイメージします。夜であれば体の各部位を懐中電灯で照らしながらチェックしていくようなイメージを持ってもよいでしょう。普段は無視している微細な体の感覚をじっくりとチェックしながら感じていきます。

4 まず自分の頭部をスキャンしましょう。光で頭の表面や頭の内部をくまなく照らしていくイメージを持つと、普段は意識していない頭の皮膚感覚や脳の状態をチェックしやすくなります。もしかしたら頭の皮膚の一部がかゆく感じるとか、髪の毛がかすかに風で揺れている感覚に気づくかもしれません。感覚をキャッチしたら、「あ、かゆみがある」とか、「あ、髪が揺れている」と気づいてください。

5 過緊張や睡眠不足の人は、頭の中に重い不快な塊のような感覚があることもよくあります。そうした不快な感覚をキャッチしたら、呼吸に合わせて新鮮な空気をその塊に送り、不快な感覚を呼気とともに吐き出すイメージを何回か行ってみてください。多少でも不快感が和らいだら、次の体のパーツにスキャンを移動させましょう。

体や頭の中に「不快な感覚」を発見したら、その感覚や塊に対して新鮮な空気を送り込み、吐き出しましょう(イラスト 新倉サチヨ)
体や頭の中に「不快な感覚」を発見したら、その感覚や塊に対して新鮮な空気を送り込み、吐き出しましょう(イラスト 新倉サチヨ)

6 同じように光で照らしていくイメージを続けながら、両目、鼻、口周り、ほほ、顎などそれぞれのパーツの感覚を入念に意識して感じ取ってみてください。

7 知らず知らずに緊張していると、目の周り、ほほ周りの筋肉が固まっていたり、歯を食いしばっていたり、顎に力を入れていることがよくあります。力が入っているな、固まっているなと感じたら、その箇所に呼吸とともに新鮮な空気を送りながら、意識的に力を緩めてあげてください。

8 続いて同じように光の流れとともに、首→両肩→胸→背中→腹→お尻→左右の太ももからふくらはぎ→両足底といった感じで、次々とそれぞれの部位を意識しながら、様々な感覚をスキャンしていってください。全身をスキャンする時間がないときは、「頭部と首筋だけ」「肩と背中だけ」などと部位を決めて行ってもかまいません。

瞑想で気づいた不快な感覚はイエローサイン

 ボディスキャン瞑想は、マインドフルネス瞑想の一つですので、もちろん「今ここ」に心を連れ戻し、過去や未来へと注意が散乱してしまうことを防ぐ効果があります。マインドフルネス瞑想には、「心の筋トレ」と表されるように、続けていくことで未来の不安や過去への後悔といった心を乱す感情や思考にとらわれにくくなり、今ここに対する集中力が増すという効果が期待できます。

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