日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > からだケア  > こちら「メンタル産業医」相談室  > 自分では自覚していない「隠れストレス」の見つけ方  > 2ページ目
印刷

こちら「メンタル産業医」相談室

自分では自覚していない「隠れストレス」の見つけ方

第14回 「仕事の負担」など何にストレスを感じているかをチェック

 奥田弘美=精神科医(精神保健指定医)・産業医・作家

 厚労省推奨の57項目の質問票やこれに類似する多くのストレスチェックの結果は、最終的には「ストレスの原因因子」「ストレスによる心身反応」「ストレス反応への影響因子」といったカテゴリー別に、レーダーチャートとして提示されます。

 ちなみに【図1】は、筆者が上記サイトでチェックしてみた結果です。厚労省推奨のストレスチェックにおいては、各々のレーダーチャートは、中心部の「要注意ゾーン」に入ると「ストレスが高い」状態を示しています。つまり外縁に近くプロットされた項目はストレスが低く、中心部近くにプロットされた項目ほどストレス度が高いということです。

「5分でできる職場のストレスセルフチェック」より
[画像のクリックで拡大表示]

 このレーダーチャートは、ストレスチェック調査票の種類によっては外縁に近い方が「ストレスが高い」という表示形式になっているものもあるので、ご自身の結果表の説明をよくご覧になってください。

 さて筆者のストレスチェックの結果では、幸いストレス度は低かったようです。ただしご自身のストレス度が私のように低くても、油断は禁物です。せっかくストレスチェックを受けたのですから、まずこのレーダーチャートをじっくりと眺めて自分のストレス状況の傾向をつかんでおきましょう。

「5分でできる職場のストレスセルフチェック」より

 まずは1番目のチャート「ストレスの原因因子」を見てください。ここには、あなたの仕事に関連するストレス要因が9項目にわたって示されています(ちなみにここは、あくまでも仕事上のストレス因子であって、プライベートのストレス因子は反映されていませんのでご注意ください)。

 まず「心理的な仕事の負担(量)」「心理的な仕事の負担(質)」「自覚的な身体的負担度」「仕事のコントロール度」は、仕事の内容そのものに関わるストレス因子を評価しています。「仕事の負担(量)」は、当然ながら「自分のキャパシティーを超えている量」「就労時間内に終えられない量」「休憩する間もないほど必死に働かねばならない量(密度)」になればなるほど大きなストレスとなります。

 また「仕事の負担(質)」においては、「ミスが許されない」「高度な判断力が必要」「緊張度が高い」「責任が重い」といった質的な部分に関わる高負荷が常態化していると、たとえ定時内で仕事を終えていたとしてもストレス度が高くなります。残業がそれほど多くなくても責任が重く緊張度が高い仕事をしている人は、夜になっても仕事のことが頭から離れず寝つけないといった「過緊張状態」に陥ることも少なくありません。

 「自覚的な身体的負担度」は、もちろん高いほど過労状態になりやすいので要注意です。日本人は精神力があれば体の疲労は凌駕(りょうが)できると誤解している人がいますが、体の疲労は当然ながらメンタルにも大きなダメージを与えます。例えば海外出張などの長距離出張が頻繁にある人、炎天下や寒冷な外気にさらされて働く人、重量物を頻繁に運ぶなど運動量が多い人などは、体の疲労をきちんと回復させておかないとメンタル不調に結びつく恐れがあります。

 「仕事のコントロール度」も重要で、自分の意志で仕事の内容や方法、スケジュールを決められる自由度(裁量度)が乏しく、時間的に拘束度が高く、「やらされ感」が高まれば高まるほどストレスが上がることが分かっています。詳しくは第6回「過労死は『好きで仕事をしている人』こそ注意を」をご覧ください。

次ページ
対策の練り方

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 変形性膝関節症のつらい痛みを改善する運動とは?

    年を取ると多くの人が感じる「膝の痛み」。その原因で最もよくあるケースが「変形性膝関節症」だ。膝が痛いと外出がおっくうになり、体を動かす機会が減るため、そのまま何もしないとますます足腰が衰えてしまう。だが実は、変形性膝関節症の痛みをとり、関節の動きを改善するために有効なのが、膝への負担を抑えた「運動」なのだ。ここでは、膝の痛みが起きる仕組みから、改善するための運動のやり方までをまとめよう。

  • 始めよう筋トレ 最低限やりたいエクササイズと食生活のポイント

    筋トレはできるだけ若いうちに始めることに大きなメリットがあるといわれる。それはなぜなのか。また、どんな筋肉をどのように鍛えるのが効果的なのか。高齢になってもしっかりした足腰でいるために今のうちから最低限やっておきたい筋肉エクササイズ、食生活の注意点などを知り、今年こそ「筋トレ習慣」を身に付けよう。

  • 第3波を乗り切るためのコロナ対策

    新型コロナウイルスの新規感染者が再び急増し、日本は今、流行の第3波を迎えている。今後さらに気温と湿度が下がると、ウイルスの生存により適した条件が整うようになる。これ以上の流行拡大を防ぐためには、1人1人が感染予防策を改めて見直し、感染リスクの高い行動を避けて生活することが不可欠だ。第3波を乗り切るためのコロナ対策を、もう一度まとめた。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.