しならない背骨、動きの悪い股関節も腰痛を招く
3つ目の「体の硬さ」についてはどうだろう。
「脊椎の可動域が広い人、つまり背骨が柔らかい人は腰痛になりにくいんです。同じ重さで同じ長さの『釣り竿』と『物干し竿』を持って釣りをした場合、『釣り竿』の方が腕に加わる負担が軽くなることを想像すれば分かりやすいと思います。しなる背骨は負担が減ります。また、股関節の柔軟性も重要です。股関節が硬い人は、床の上であぐらをかくと背筋を伸ばすことが難しいため、背骨が曲がった悪い姿勢になってしまいます。ほかにも、寝返りを打つ場合、体が硬い人はより多くの筋力が必要になります。その結果、寝返りが少なくなり、同じ姿勢で眠り続けるため、朝になって腰痛を起こしやすくなると考えられます」(山口さん)