日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > からだケア  > あの人のカラダマネジメント術  > 栄養摂取は1日7~8回! ラグビー日本代表の「疲労をとる食事法」
印刷

あの人のカラダマネジメント術

栄養摂取は1日7~8回! ラグビー日本代表の「疲労をとる食事法」

ラグビー日本代表S&Cコーチに聞く(3)

 高島三幸=ライター

ハードな練習や試合を重ねてきた日本代表選手にとって、体を回復させるためにも重要なのが食事。1日7~8回行う食事などの栄養摂取において、どんなことを選手たちは意識してきたのか。日本代表のストレングス&コンディショニング(以下、S&C)コーチを務めた太田千尋さんに聞いた。

2018年10月、宮崎・大阪合宿中の食事風景(C)JRFU

1日5000キロカロリーを摂取

前々回記事「ラグビー日本代表の快挙を支えた『体づくり』とは?」では、リカバリー(回復力)を高めるため、1日7~8回も食事などの栄養摂取を行うとおっしゃっていましたが、日本代表選手は1日どれくらいのカロリーを摂取していたのですか。

太田 ラグビーは練習がとにかくハードで筋肉にダメージを与えるスポーツなので、エネルギーとなる炭水化物と、筋肉を作るたんぱく質を中心に、だいたい5000キロカロリーほど摂取します。シーズン前に体脂肪率を測定し、数値が高い選手は栄養士が食事のチェックをします。そして、前回記事「ラグビー日本代表のコーチが明かす『疲れない体』の作り方」で紹介したデジタルシステム「ONE TAP SPORTS」を利用して、選手に日々の食事の写真をアップしてもらい、それに対して栄養士がコメントをしながら改善していきます。

 合宿中の朝昼晩の3食は基本的にビュッフェ形式で、事前に食材やメニュー構成、調理法などをホテルに伝え、提案してもらった献立をさらに選手が食べやすい形に調整してもらいます。外国人選手はオートミールを結構食べるなど、選手が育った環境や国の文化も意識します。

2018年10月、宮崎・大阪合宿中の食事風景(C)JRFU

 そのほか、練習前後や就寝前などに摂取する補食を、1日4~5回程度とります。ハードな練習をして、3回の食事で必要なカロリーをすべてとることは難しい。練習前後の補食やプロテインなどで栄養摂取の回数を増やし、トータルの摂取エネルギー量やたんぱく質の量が減らないようにすることが大切なので、おのずとこれくらいの回数が必要になるのです。

 補食はグラウンドのそばに、一口で食べやすい小さめのおにぎりやサツマイモといった炭水化物、プロテインなどのたんぱく質を並べて、練習前後にすぐ摂取しやすいようにしています。ミルクプロテインや栄養補給ゼリー、水、スポーツドリンクを入れたクーラーボックスも常備しています。試合会場でも、プロテインやドライフルーツなどを栄養士らが用意し、やはりすぐ栄養補給ができる環境を作るように意識しています。

 ちなみにプロテインは、体重によって摂取量が異なり、練習内容や組み合わせ、強度、個々の目的によって摂取方法も異なります。選手の体重とプロテインの種類に応じて、おのおのが最適なたんぱく質の量が確保できるような目安を栄養士の方に一覧表にして掲示してもらい、それを参考に選手が現状に合ったプロテインを選んで作ります。

試合後のロッカールームにピザが並んでいた映像を見ました。

日本代表S&Cコーチを務めた太田千尋さん

太田 試合後、かなりのダメージを受けていますから栄養補給は大事です。以前は手に取りやすいおにぎりやサンドイッチを並べていたのですが、試合が終わった後は汗をたっぷりかいているので、塩っ気があるものを食べたくなります。海外で試合した時に試しにピザを出してみたところ、一気になくなりまして、これはいいなと思いました。

 栄養素だけを考えると、ローファットで炭水化物・たんぱく質を多く摂取するのがベストですが、おのずと味気ないものが多くなります。試合で疲労している選手はパサパサしたものや味気ないものだと食欲がわかないし、手に取らない選手もいる。そうすると栄養をとることができません。とらないことは0点ですが、栄養素としては100点満点ではなく50、60点だとしても、何か胃に入れることの方がリカバリーとしてのメリットがあります。それでピザやチキンウイングなど、食欲がわくものを並べて、栄養を摂取してもらうことを重視しています。

1/2 page

最後へ

次へ

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 「ウォーキング」「ジョギング」 大きな健康効果を得るための小さなコツ

    ウォーキングやジョギングなどの「有酸素運動」には、「コロナ太り」の解消や、生活習慣病の予防、免疫力アップなどが期待できる。ただし、漫然と歩くだけでは運動効果は低いし、かといって本格的なジョギングは運動初心者にはハードルが高い。そこで運動効果の上がる歩き方と、初心者でもできる走り方のコツを紹介する。

  • 悩ましい「老眼」「飛蚊症」「ドライアイ」への対処法

    放っておいても失明につながる心配はないものの、日常生活に不便をもたらしたり、疲れや肩こりなどの体の不調を引き起こす、悩ましい目の症状。今回は、そうした「ちょっと困った目の症状」の代表例である「老眼」「飛蚊症」「ドライアイ」への対処法をまとめていく。

  • 「眠れない」を解消して抵抗力を高める、3つのNGと6つのテク

    暑い夜でもぐっすり眠るにはどうすればいいのか。そもそも睡眠は何時間とればいいのだろうか。今回のテーマ別特集では、不眠を解消するための3つのNGと、6つの快眠テクニックを紹介する。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2020 Nikkei Inc. All rights reserved.