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あの人のカラダマネジメント術

元サッカー日本代表・「野人」岡野雅行さん 高校からの逆境人生

元サッカー日本代表・現ガイナーレ鳥取代表取締役GMに聞く(1)

 高島三幸=ライター

 高校2年になった時には、顧問と一緒に電車に乗って大阪に行き、中学生に向けたトライアウト(適性検査)を開いて、上手な子を勧誘しました。学校側はサッカー指導者を部に呼んでくれるようになり、サッカー部用の寮も作ってくれました。ますますチームは強くなって、2年の時には地区大会で3位に入るまでになり、創設たった3年目には全国大会を目標に掲げられるまでになりました。しかし結局、本選に出る直前の試合で、僕がPKを外して負けてしまい、全国大会は夢のまま、高校のサッカー生活は終わりました。

ゼロベースから何かを作って結果を残せたことは、自分にどのような収穫がありましたか。

「自分の気持ちが揺るがなければ、なんとかなる」

 サッカー部を立ち上げ、やんちゃな先輩たちを引っ張って地区のベスト4に入った経験は自信になりましたし、些細(ささい)なことではめげなくなりましたね。計画通りにいかず感情的になることもあったけど、自分がサッカーをやりたいという気持ちが揺るがなければ、なんとかなるという度胸がついたのではないでしょうか。

 またチームスポーツは、人の成長を促すことも改めて学びました。要するに、部員たちの学力が上がったんです。「学力が足りず試合に出場できなくなると、みんなに迷惑をかける」という思いが生まれ、頭のいい生徒が、メンバーが分からない問題を教えるという光景が、自然に見られるようになりました。

洗濯係からレギュラーの座をつかむ

進学した日本大学のサッカー部でも、最初はレギュラーではなかったんですよね。

 地区予選で負けたので大学側のスカウトはありませんでしたが、スポーツ推薦で日大に入ることができました。でも日大のサッカー部はスカウトされた有名選手しか入部できず、僕は入部できなかった。そんな時、校舎に1枚の張り紙を見つけました。そこには「サッカー部部員募集」と書いてあり、入部テストを行って部員を選抜するといいます。記載された日時にその場所に行ってみると、テストを受けに来ていた生徒がなんと60人近くいて驚きましたが、その試合形式のテストで僕はとにかく走り回り、4ゴールを決めて60人のうちの合格者2人に選ばれました。ただ、喜んだのもつかの間、任されたのは洗濯係かマネジャーかという雑用係の役割。仕方なく洗濯係を選びました。

 でも、試合に出られなくても夢中で練習しました。練習ができることが楽しかったのだと思います。そんな姿を見てくれたコーチが、天皇杯の予選で、骨折した先輩との交代選手として、レギュラーでない僕をピッチに立たせてくれました。出場した70分ほどで6ゴールをたたき出し、洗濯係からレギュラーに昇格を果たしたのです。

「野人・岡野さん 重圧をはねのけ『ジョホールバルの歓喜』をつかむ」に続く)

(カメラマン 厚地健太郎)

◆元サッカー日本代表・現ガイナーレ鳥取代表取締役GMに聞く

第1回 元サッカー日本代表・「野人」岡野雅行さん 高校からの逆境人生
第2回 野人・岡野さん 重圧をはねのけ「ジョホールバルの歓喜」をつかむ
第3回 野人・岡野さん 悩んでも現状は変えられない「行動あるのみ」
岡野雅行(おかの まさゆき)さん
元サッカー日本代表、ガイナーレ鳥取代表取締役GM
岡野雅行(おかの まさゆき)さん 1972年生まれ。日本大学中退後、浦和レッドダイヤモンズ入団。日本代表メンバーに選出され、97年のFワールドカップ・フランス大会アジア最終予選で日本を初のW杯出場に導く決勝ゴールを決めた。2013年引退、ガイナーレ鳥取GMに就任。2014年から夏・冬の2回、新戦力獲得のための寄付プロジェクト「野人プロジェクト」を開始。11回目の今回は梨や和牛など11種の御礼品を用意。9月末まで受付け中。

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