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あの人のカラダマネジメント術

49歳の現役プロトレイルランナーが語る「老いない秘訣」

プロトレイルランナー鏑木毅選手の健康マネジメント術(3)

 高島三幸=ライター

ストレス対策にもいい「低糖」

 これからの季節、「五月病」という言葉を耳にすることが多くなりますが、仕事や私生活でストレスを抱え続けていると脳が疲れ、体の疲労につながります。ストレスから気が休まらず、なかなか眠れず、目覚めが悪くなると1日憂鬱になるなど、悪循環に陥ってしまいます。

「低糖の生活をするようになってからイライラしなくなりました」

 ストレスを感じた時、私は普段の生活とは真逆の行動を取ります。例えば、意図的に山から離れる機会を設け、海岸の風景や釣り堀の水面をぼんやり眺めたり、好きな歴史小説を読んだりする。そうすれば、心身ともにリラックスできて脳の休息になります。日常のストレスから離れるような、自分なりのリラックス方法を見つけることも、自身を守る大切なすべです。

 ストレスフリーという観点からいうと、私の場合、前回「『抗酸化』『低糖』で40代で持久力向上を実現」で話した「低糖」の生活を続けるようになってから血糖値の乱高下がなくなり、思い通りにいかないことがあっても、昔のようにイライラしなくなりました。現状に動じることなく、次に進むためのしっかりとした判断ができるようになったと思います。また、糖質を取りすぎると体がだるくなったり、眠くなったりするものですが、そうしたこともなくなり、集中力が高まって思考もポジティブになります。

 このように、日々の睡眠や食事がパフォーマンスに大きく影響します。自身の人生を豊かなものにするか、そうでないものにするかにも大きく関わってくるはずです。

トレイルランニングはマンネリ化しない

 何日もかけて山道を走るようなレースになぜチャレンジするのかと、不思議に思う方も少なくないと思います。50歳近くにもなってトレーニングも含め、よく継続できるなと思われる方もいるはずです。でも私にとっては、試合はもちろん、練習も楽しめるのが、トレイルランニングというスポーツの最大の魅力であり、面白さだと思っています。

鏑木さんの著書『日常をポジティブに変える 究極の持久力』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

 例えば、地方で講演などの仕事があった場合、1日だけ時間があったとしたら、知らない山をトレーニングがてら1日中走ります。すると、いつもとは違う風景を見ることができ、いつもとは違う坂道を駆け上がることができる。「パタゴニアの空気はおいしいな」「ロッキー山脈はさすが迫力があるな」というふうに、国内外の様々な山を楽しめるレジャー性があるスポーツ、それがトレイルランニングなのです。

 私の場合、皇居の周りを3周走ったり、トラックをグルグルと10周も走ったりするトレーニングは苦手ですぐにイヤになってしまいます(笑)。一方、坂道もでこぼこ道も草原も、あらゆる場所がトレーニングになるこの種目のトレーニングは、マンネリ化しません。「今日は12時間走り続けるトレーニングをしました」と話すと、多くの人が「うわっ」と驚かれるのですが、私にとっては、「12時間も知らない山を走り続けることができてワクワクした!」という感じなのです(笑)。

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