日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > からだケア  > あの人のカラダマネジメント術  > TRF SAMさん 「80歳でも気軽にダンス楽しめる世にしたい」  > 2ページ
印刷

あの人のカラダマネジメント術

TRF SAMさん 「80歳でも気軽にダンス楽しめる世にしたい」

カリスマダンサーのカラダマネジメント術(3)

 高島三幸=ライター

 また、うまく踊ることを目的とせず、筋力アップや肺活量アップなどの目標も、あえて設定しないようにしました。目標を定めてうまくなろうと思ってしまうと、無理してケガにもつながりやすくなるからです。「私でも楽しくできる」と思ってもらえることを大切にしています。

 あとは一定のレベルまで踊れるようになれば、様々な振り付けのバージョンを用意して、飽きずに継続してもらうことも意識しています。楽しく続けられれば、自然と体力がついている、それが理想です。

実際に高齢者に教えることもあるのですか?

 はい。月1回、僕の地元のさいたま市岩槻区にある施設で70人ぐらいの高齢者に教えています。あとは行政からの依頼で、ダレデモダンス認定のインストラクターが教えに全国各地に飛んでいます。先日も東京都目黒区の施設で100人ぐらいの方々に教えるワークショップを開き、僕も指導してきました。平均年齢70歳ぐらいで一番上の方で94歳の女性がいらっしゃいました。しっかり踊っていらっしゃいましたよ。

SAMさん指導のもとダレデモダンスを体験できるイベントが、2019年3月30日(土)に 東京の江東区森下文化センター多目的ホール で開催されます。詳細はこちらをご覧ください(写真提供=一般社団法人「ダレデモダンス」)
[画像のクリックで拡大表示]

心臓疾患の患者のリハビリにも発展

そうした高齢者向けプログラムが、心臓疾患の患者さんのリハビリとして発展したのですか?

 冒頭で話したいとことは別に、循環器の専門医をしている丸山泰幸といういとこがいて、ダレデモダンスのプログラムや、著書に出てくるストレッチの動きは彼と一緒に考えました。その彼が3年前、僕が教えるワークショップを見て、心臓疾患の患者さんのリハビリにダンスが有効ではないかと思ったんです。リハビリは150日で保険の適用が切れてしまいます。切れたらリハビリをやめてしまう患者さんが多いらしく、楽しく踊れるダンスなら、お金もかからず楽しく続けられるリハビリになるのではないかと考えたようです。

 そうした経緯から僕は彼の病院で患者さんに向けたワークショップを開催しました。実際に患者さんのデータを取ると、ダンスはリハビリに有効だという結果が出て、彼がそれを論文にまとめ、近々学会で発表できる段階まできています。

 実際に彼の患者さんで、今でも岩槻のワークショップに通い続けている80歳近い高齢の女性がいます。その方は、そのように踊れることが奇跡だといわれるぐらいはつらつと過ごされています。

 こうしたワークショップは、体づくりだけが目的ではなく、一人暮らしの方のコミュニケーションの場になるのではないかとも思っています。どんな格好でレッスンに行こうかなと考える方も多いでしょうし、心身ともに元気になれるきっかけになればいいと思っています。

 何よりも楽しそうにされている姿を見るのが本当にうれしいんですよね。僕自身、高齢者の方々に教えることをやりがいに感じ、ワークショップに向かうのがいつも楽しみで、今日はどんなレッスンにしようか考えたりしている。この活動を始めないと分からなかった感動で、僕自身が元気をもらえています。

ダンスは脳トレにもなる

今後の展望をお聞かせください。

「高齢者向けのダンスを世の中に浸透させたい」
[画像のクリックで拡大表示]

 全国各地を回ってワークショップを開き、ダレデモダンスを広めていこうと思っています。カルチャーセンターやスポーツクラブでこのプログラムを実施してもらえるといいですね。

 人生100年時代といいますが、やはり健康な体でい続けたいですよね。それには、自分で動ける体をつくることは必須の世の中になると思います。だからこそ、僕らのダレデモダンスでなくてもいいので、高齢者向けのダンスというジャンルそのものが世の中に浸透していけばいいと思うんですよ。ただの体操よりも、音楽に合わせて踊る方が楽しいはずです。定期的に新しい振り付けも覚えれば、脳トレになりますし。結構、ダンスは頭を使うんです。

今からダレデモダンスやストレッチを始める人が、続けられるコツはありますか?

 最初はできないことが当たり前なので、とにかく音楽に合わせて体を動かしてみるということですね。ストレッチに関しても、続けるためにこうしなければいけないとか、1日これだけやらなければいけないといったノルマを作らないことがポイント。腕立て1日30回とノルマを決めた途端続かなくなるわけで、テレビのCMの間にやってみようかとか、エレベーターを待っている間や歯磨きしながら屈伸してみようか、電車で立っているときにかかとを上げてみようとか、隙間時間に少しやるだけで十分。それぐらいの気持ちの方が習慣化しやすいのではないかと思います。

【カリスマダンサーの体マネジメント術】

第1回 TRF SAMさん 57歳で若者に負けない動きができる理由
第2回 TRF SAMさんに教わる 年齢に負けない体つくる5つのストレッチ
第3回 TRF SAMさん 「80歳でも気軽にダンス楽しめる世にしたい」

(写真 鈴木愛子)

SAM(サム)さん
ダンスクリエイター、ダンサー
SAM(サム)さん 1993年TRFのメンバーとしてメジャーデビュー。コンサートのステージ構成をはじめ、アーティストの振り付けやプロデュースも行う。自ら主宰するダンススタジオでもレッスンを行う。2016年にダレデモダンスを設立、代表理事に就任。子供から高齢者まで誰もが親しみやすいダンスを広めている。新著に『年齢に負けない「動ける体」のつくり方』(クロスメディア・パブリッシング)。

先頭へ

前へ

2/2 page

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 男性も無関係ではない骨粗鬆症、飲酒・喫煙・高血糖はリスク

    骨がスカスカになってもろくなり、骨折の危険性が増すのが「骨粗鬆症」だ。急速な高齢化に伴って患者数が増えており、日本骨粗鬆症学会などによると、日本における患者数は現在1300万人と推定されている。骨粗鬆症というと女性のイメージがあるが、男性の患者数は300万人と見られている。本特集では、骨粗鬆症が起きる仕組みから、気をつけたい生活習慣、そして骨を強くするための対策までを一挙に紹介する。

  • 「股関節」は全身の要! 股関節の状態が健康寿命を左右する

    自分の足で歩ける体を維持したいなら、筋肉はもちろん、体を支える骨とその骨同士をつなぐ関節の維持が極めて重要だ。特に上半身と下半身をつなぐ股関節は、人間の体の中で最も大きな関節で、体の中で最も酷使されている関節の一つ。股関節を維持できるかどうかが、「歩く力」の維持に重要となってくる。本特集では、股関節の基礎知識から健康の保ち方までを一挙に紹介する。

  • 「糖尿病」は予備群のうちに手を打つ

    話題の「食後高血糖」や「血糖値スパイク」って? 気になる最新情報を総まとめ

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Goodayマイドクター申し込み

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2019 Nikkei Inc. All rights reserved.