30過ぎたら間食にナッツ 一握りで動脈硬化予防も
東海大・川田医師が提案する30~40代で身に付けたい健康習慣(2)
二村高史=フリーライター
体重が減る効果も期待できる!
ナッツと聞くと、「脂肪分が多くて太りやすそう」というイメージがあるかもしれないが、それは大きな誤解だ。ナッツをとることによって、むしろ体重が減る効果が期待できるという。
「ナッツに含まれる脂肪分は、肉などに含まれている飽和脂肪酸と違って、健康効果の高い不飽和脂肪酸です。また、ナッツには熱産生を上げる──つまり、食事をすることによる消費エネルギーを上げる効果があるのです」と川田教授。
それを裏付ける研究がある。次のグラフは、米国12万人の男女を対象にして、さまざまな食品を1日1食の割合で4年間食べ続けた場合に、どのくらい体重が変化するか調べたものだ。
このグラフを見れば、ナッツは肥満をもたらす食べ物どころか、ダイエット効果の高い食品であることがわかるだろう。
「また、動脈硬化を促進するLDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪の血中濃度が、正常値(それぞれ70-119mg/dl、50-149mg/dl)より高めの人が、1日当たり平均67gのナッツを最低3週間毎日摂取すると、それぞれ平均で9.9mg/dl、20.6mg/dl減少したという研究もあります(*2)」(川田教授)
「間食のケーキの代わりに、ナッツを食べる習慣をつければ、間違いなく健康的になります。1日のうちで、いつ食べても効果に違いはありませんが、私は昼を中心に食べています。夕方、小腹が空いたときにもおすすめです。そうしておけば、夜になってからの空腹感を和らげることができ、夜のドカ食いを防ぐことができます」(川田教授)
もちろん、ナッツにアレルギーのある人は別だが、そうでなければ毎日でもとってほしいと川田教授。また、塩分のとりすぎが心配な人は、無塩のミックスナッツを選ぶのがいいとのこと。会社で禁止されていなければ、職場の机の引き出しにナッツを常備しておくといいだろう。
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