筋肉のポンプ効果を引き出して脚のむくみを解消!
男性でも悩むむくみ、中野ジェームズ修一氏考案のエクササイズでスッキリ
松尾直俊=フィットネスライター
体の健康を保ち、いつまでもパワフルに働くには、正しい運動と食事、そして休息のバランスが取れた生活が必要だ。そこで、著名なフィジカルトレーナーである中野ジェームズ修一さんに、遠回りしない、結果の出る健康術を紹介してもらおう。今回は、脚のむくみの解消について。
男性でも悩まされる脚のむくみ、原因は筋力不足?
フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんは、著書『女性が医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP、2019年7月発行)を出版してから、運動について女性から質問を受けることが増えたという。

「女性はもともと健康意識が高い人が多いと思っていましたが、実際に本を読んだ方から『筋トレがこんなに重要だとは思いませんでした』などと感想をもらえたのがうれしいですね」(中野さん)
この本では、皮下脂肪型肥満、肩こり、自律神経の乱れ、骨粗鬆症など、症状や疾病ごとに有効な運動が紹介されている。なかでも反響が大きいのが、「脚のむくみ」だという。
「脚のむくみというと、女性がなるものというイメージがあるかもしれませんが、男性でも脚がむくむ人はいます。長時間のデスクワークで同じ姿勢を続けたり、仕事で立ちっぱなしだったりして、脚がパンパンになった経験がある人は多いでしょう。また、男性でも筋力不足のせいで脚がむくみやすくなっていることがあります」(中野さん)
それでは、なぜ筋力不足だと脚がむくみやすくなるのだろうか。それは、筋肉による「ポンプ効果」が得られにくくなるからだという。

「心臓から押し出された血液が、重力に逆らって脚の静脈を通ってまた心臓に戻るためには、静脈の血管の周辺にある筋肉が収縮・弛緩を繰り返すことで血管を圧迫し、血液を押し出す作用が必要なんです」(中野さん)
だが、この力が弱いとポンプが働かない状態となり、血液を押し出すことができないため、脚がむくんでしまうというわけだ。