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中野ジェームズ修一の「遠回りしない体メンテ術」

五輪会場の外であえて選手がウォーミングアップする理由

本当のアスリート・ファーストって何だろう

 松尾直俊=フィットネスライター

 この連載でも、「箱根駅伝の舞台裏でフィジカルトレーナーがやっていること」という記事で、フィジカルトレーナーが大会当日に実際に何をやっているのかを解説した。

 選手には、ギリギリまでマッサージをしてもらいたいという人もいれば、直前は体に触れられたくない、集中したいので一人にしてほしいという人もいる。そういった要望を事前に聞き、それに沿って、選手がパフォーマンスを発揮するための手助けをするのがフィジカルトレーナーの仕事だ。

選手のフィジカル面の異変を察知する

 中野さんによると、いろんな要望がある中、「事前に行うウォーミングアップを見てほしい」という選手はとても多いという。

 「陸上に限らず、さまざまな競技で言えることですが、選手たちが試合前に行うアップの際に、明らかにいつもの練習とは違う動きが出ることがあります。例えば、足の位置がいつもより広がっていたり、肩が上がっていなかったり、体をひねり過ぎていたり。ささいなことなので、選手自身は気がつかないんです」(中野さん)

 本番前、選手たちには緊張感や高揚感がある。「期待される選手になればなるほど、『勝たなければいけない』というプレッシャーもあるはずです」と中野さんは続ける。特殊な状況になるため、知らず知らずのうちに、自分の体の感覚を冷静にとらえられなくなるのだ。

 「選手の頭の中は、『相手の調子はどうだろう?』とか、『試合展開はどうしようか』、『この天気であれば、ウエアはどれを着ようか』、『気持ちを落ち着かせよう』など、考えることがいっぱいで、大忙しです。だから、パフォーマンスダウンにつながる体の動きの変化を、第三者の目で見て気づいてあげることが、フィジカルトレーナーの重要な仕事なのです」(中野さん)

 試合を控えて緊張した精神状態の選手が、「体の動きがいつもと違う」と指摘されるだけでは、その問題を修正するのは難しい。そこで中野さんたち、フィジカルトレーナーは、どのような指導をするのだろうか。

 「ウォーミングアップの回数や種類を変えたり、うまく働いていない筋肉に刺激を入れるためにストレッチなどをしたりします。こうした微調整によって体の動きが戻り、選手がベストパフォーマンスを発揮できるようになるのです」(中野さん)

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