メタボはなぜ怖いのか ―内臓脂肪がもたらす“負の連鎖”を理解する
自覚症状がほとんどない間に、動脈硬化が着実に進行
二村高史=フリーライター
だが、「内臓脂肪は出し入れが盛ん」というのがくせものだ。増えるとすぐに血液中に放出されて血液中の脂質が増加する。すると、その脂肪が肝臓に流れ込み、そこで中性脂肪が大量に合成されるようになる。
中性脂肪が増えると、血糖値を調整するインスリンの働きを低下させたり、HDL(善玉)コレステロールを減少させ、LDL(悪玉)コレステロールを増加させる原因となる。こうして、血液中に含まれる中性脂肪やコレステロールが一定以上になった状態を「脂質異常症」と呼ぶ。
この記事の概要
