著名人が“がん”に罹患したり、がんで亡くなったという報道が相次ぐと、「自分は大丈夫だろうか」と不安になる。もちろん食事や運動、喫煙などの生活習慣も大きな要因となるが、自分ではどうしても変えられない部分がある。それが「遺伝子」だ。
遺伝子を調べておけば、かかりやすい病気のリスクや体質の傾向を自分で把握できる。それにより、例えば、自分が特定のがんにかかりやすいなら、検診を定期的に受けたり、生活習慣を見直すなど、自分で今後の行動を考え、病気になりにくいように自分で努力することができる。“自分の体質”を科学的に把握した上で、自分にマッチした対策が取れる――という意義は決して小さくない。
以前なら、個人が自分の遺伝子を調べる術はほとんどなかったが、ここ十数年で検査技術が著しく進歩し、一般個人でも自分の遺伝子が手軽に調べられるようになった。費用も安いものなら数千円から、300項目程度が調べられるサービスでも3万円程度で受けられる。特集では、遺伝子検査サービスの最新事情から、実際にどういった手順でサービスを受け、どんな結果が届くのかまでを紹介していく。