知ってた? カレーは“おいしい”漢方薬
カレーがもたらす10の健康効果とは?
仲尾匡代=医療ライター
カレーに期待できる体にイイコトあれこれ
もともと生薬として使われていたカレースパイス。これら複数のスパイスを使ったカレーにはどんなメリットがあるのだろう。丁先生はカレーの効能として10個の項目を挙げる。
1.食欲の調整(抑制と亢進) |
2.消化促進作用 |
---|
3.新陳代謝促進効果 |
4.抗菌活性作用 |
5.自律神経調整作用 |
6.中枢神経刺激作用 |
7.ホルモン分泌刺激作用 |
8.循環促進作用 |
9.塩分を控えられる |
10.寒暑に対する適応力が上がる |
カレーは夏バテ解消にピッタリ
様々な効能が期待できるカレーだが、特に夏の暑さに疲れた体には、より効果的に働くという。「体がだるい」「食欲がわかない」といった夏バテの人には最良の食事といっていい。
昔の夏バテと異なる、現代の夏バテ
かつて夏バテと言えば、暑さで食欲が落ちたり、食中毒などで下痢を起こし、消化機能が衰えて体重が減ったりする、いわゆる「夏やせ」が代表的だった。ところが現代では、夏バテの症状は多岐にわたる。「朝起きられない、体がだるい、集中力が続かない、やる気がわかない、食欲もわかない…。こういった症状の多くは、自律神経の乱れが原因」と丁先生は説明する。
エアコンの普及で、室内の冷房で体が冷えているのに、いったん外に出ると昔よりもずっと暑くなっている外気。さらに冷たい飲み物を飲んで体を冷やし…といったことを繰り返していると、体温調節をつかさどる自律神経が失調し、体を正常な状態に保てなくなってくる。「冷たいものの摂り過ぎで、むくんだり太ったりといったことも起こりがちです」(丁先生)。これが現代の夏バテの実態だ。
- 次ページ
- 栄養バランスにも優れるカレー
