健康効果の王様は、やっぱり赤ワイン?
ブドウの品種で異なる効果、抗酸化効果ならカベルネ
大塚千春=フリーエディター・ライター
今、ワインが人気だ。実はここ数年は「第7次ワインブーム」と言われ、日本のワインの消費量は過去最大を更新している。今なぜ、ワインが人気なのか? その背景には、安くておいしいワインが手軽に入手できるようになったという面もあるが、忘れてはならないのが「健康にいい」というイメージだ。特集では、知られざるワインの健康効果を紹介していく。
最終回となる今回は、大本命である“赤ワインの健康効果”を紹介する。赤ワインに多く含まれる抗酸化物質「ポリフェノール」の本当の効果、そして、赤ワインの中でもブドウの品種によって健康効果がどう変わってくるかについて解説していこう。
赤ワインの健康効果の要「ポリフェノール」
これから、季節が秋、冬となると、赤ワインが恋しくなってくる。グリルした肉などしっかりした味わいの料理と合わせるならやはり赤ワインがいい。前回も紹介したように、最近はワインといっても赤ワイン一辺倒ではなく、白ワインやスパークリング・ワイン好きも増えた。健康効果の面からも、白ワインにも優れた面があることもわかった。だが、大本命ともいえる赤ワインと比較するとどうなのだろうか。
ワインの醸造と健康効果のスペシャリストである、山梨大学ワイン科学研究センターの佐藤充克客員教授は、「殺菌効果など白ワインの方が優れた面もありますが、ワインの健康効果の中心にあるのはやはりポリフェノールです。ポリフェノールが多く含まれる赤ワインの方が健康効果が高いと言えるでしょう」と言い切る。「強い抗酸化作用に加えて、認知症予防効果など幅広い効果が期待できます」(佐藤教授)
そこで今回は、赤ワインのポリフェノールの効果と、ぶどうの品種による違いについて詳しく解説していこう。
赤ワインのポリフェノールは量が豊富、白ワインの数倍!
ポリフェノールとは、活性酸素による酸化を防ぐ、植物由来の抗酸化物質。緑茶に含まれるカテキン、コーヒーに含まれるクロロゲン酸などもポリフェノールだ。
「ワインに含まれる代表的なポリフェノールは、アントシアニン、レスベラトロール、カテキンや、カテキンなどの重合体であるタンニン類などです。ポリフェノールはほとんどの植物に含まれ、野菜や果物にも多く含まれています。その中でも、赤ワインはポリフェノールの含有量が非常に多い。ブドウの種類やワインの銘柄によっても異なりますが、赤ワインの場合1000~3000ppm程度と、緑茶と比べると2倍~数倍になります」(佐藤教授)
「白ワインと比較すると、数倍以上になります(3ページ目のグラフを参照)。ブドウのポリフェノールは果皮と種子に多く含まれています。赤ワインの場合は、果皮や種子ごと発酵槽で発酵させるため、果皮や種子に含まれるポリフェノールが抽出されるのです」(佐藤教授)
「さらに、ワインに含まれるポリフェノールは、他の植物由来のポリフェノールに比べて、カラダに吸収されやすい形で存在しているという特徴があります。ただし、吸収されやすさでは、赤ワインより白ワインに軍配が上がります。これは白ワインのポリフェノールの分子が小さいためです」(佐藤教授)
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