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「危険ないびき」を撃退しよう

いびきや無呼吸がなくなれば、快適な目覚めが訪れる

第4回 CPAP、マウスピース、ナステントなど睡眠時無呼吸症候群治療の実際

 梅方久仁子=ライター

お勧めはCPAP、ただし保険適用には条件が

CPAP療法を始めてから寝覚めが良くなり、機器を手放せなくなる人も多いという。(©Narong Jongsirikul-123rf)
CPAP療法を始めてから寝覚めが良くなり、機器を手放せなくなる人も多いという。(©Narong Jongsirikul-123rf)

 「第一選択はCPAP療法です。CPAPをきちんと使えば、無呼吸は100%なくなります。使える人には、せひ使ってほしいですね」と村田院長は勧める。「CPAPを始めると、無呼吸がなくなって熟睡できるので、『朝の目覚めが非常によくなった』『日中にだるさを感じなくなった』などの声が聞かれます。眠気などの自覚症状がなくSASの診断に半信半疑だった患者さんの場合でも、CPAPを使った結果、自分がいかに熟睡できていなかったかを実感し、機器を手放せなくなる方も多いですよ」(村田院長)。

 ただし、CPAPに健康保険(公的医療保険)が適用されるのは、AHI(無呼吸低呼吸指数、*2)が20以上の場合だけだ。AHI20以上なら、在宅医療としてCPAPを使用することができ、1カ月の費用は4730円の定額で済む(3割負担の場合)。これには、診察、機器のレンタル、メンテナンス、消耗品の交換などの費用がすべて含まれる。

 「家の中で使うものなので、中には『飼い犬がホースをかじって穴が開いちゃったんです』という人もおられます。そんな理由で新しいホースと交換しても、別料金はかかりません。3年に1回くらいの割合で、新機種への交換もできます。ただし、単純な機器のレンタルではなく、在宅医療として健康保険で実施するものなので、月に1回は主治医への受診が必要です」(村田院長)。

 では、AHIが20未満の人は、治療は必要ないのだろうか。村田院長は「AHI20未満でも、さまざまな合併症のリスクを考えると、本当はCPAPをした方がいいと私は思います」と話す。「実は、アメリカでは軽症のSASでも多くの場合CPAPが保険で使えます。将来の心不全や糖尿病を防ぐためには、軽症でもCPAPを使った方がよいという考え方です」(村田院長)。

 日本では、AHI20未満でもCPAPを利用したいという場合は、全額自己負担になり、だいたい月に1万5000円ほどの負担になる。

 全額自己負担はつらいという人は、いっそCPAPの機器を個人的に購入してしまってはどうだろうか。村田院長によると、「CPAPは高度管理医療機器なので、日本では一般販売はされていませんが、海外では5万~10万円で売られており、個人輸入などで購入することは可能です。ただし、個人輸入の場合はメンテナンスサービスや手厚いサポートがないことを考えると、かえって高くつく可能性もあるので、あまりお勧めはできません」とのことだ。

*2 AHI(無呼吸低呼吸指数):1時間当たりの無呼吸(10秒以上の呼吸気流の停止)と低呼吸の回数の合計。低呼吸とは、換気の50%以下の低下に酸素飽和度の3%ないし4%以上の低下を伴うもの。AHIが5以上15未満で軽症、15以上30未満で中等症、30以上で重症のSASとなる。
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