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がんになった妻から夫へのお願い

がん治療中の妻が日常生活において夫に知ってほしいこと

卵巣がんサバイバーが提案する がんになった妻の支え方(3)

 太田由紀子=産業カウンセラー/フリーライター

復職時のフォローは慎重に

 休職中だった妻は、早く職場復帰したがるかもしれません。もしくは職場から催促される場合もあるかもしれません。しかし、この復帰には注意が必要です。

 疾病の復職支援プログラムがある職場ならば、産業医や人事担当者と十分に意思の疎通を図り、心配を払しょくして復職してほしいものです。時短勤務や職務をこれまでより軽い業務にしてもらうなど、配慮が必要だと思います。あまり復職支援のシステムが整っていない職場も、上司や職場長にあたる人とよく話し合って復職してください。

 無理は禁物です。本人が思っている以上に体力が落ちています。「できる!頑張る」と張り切る妻の体調を正しく判断するのも夫の役目です。意思も尊重しながら、でも無理はしないよう、支えてください。

ヘルプマークをプレゼントするのも一策

 通勤では、交通機関で座れずに疲れたり、階段や道路の段差はしびれの残る足元では危険が伴うことも考えられます。

ヘルプマークとは東京都福祉保健局が配布しているマーク。配布場所など詳細は<a href="http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shougai/shougai_shisaku/helpmark.html" target="_blank">こちら</a>をご覧ください。なお、ヘルプマークをあしらったヘルプカードというものもあり、こちらは東京都内の市区町村の窓口(障害福祉課など)で入手できます
ヘルプマークとは東京都福祉保健局が配布しているマーク。配布場所など詳細はこちらをご覧ください。なお、ヘルプマークをあしらったヘルプカードというものもあり、こちらは東京都内の市区町村の窓口(障害福祉課など)で入手できます
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 東京都では、内部疾患のある人も使えるヘルプマーク、またはヘルプカードというものがあります。外見からは判断できない内部疾患のある人や病気治療中の人などへの配慮を促すために作られたマークで、まだ認知は低いのですが、このマークをバッグに付けていると優先席にも座りやすくなります。

 抗がん剤治療でダメージを受けた身体は、とても疲れやすいので体調が戻るまでは、ヘルプマークやカードで席を譲ってもらっていいと思います。都営の地下鉄窓口などで手に入ります。

 私は、都営地下鉄大江戸線「練馬」駅の事務所でもらいました。外出時にはバッグなどに付けたのですが、まだヘルプマークの制度が始まったばかりの頃で、認知が低くあまり気づかれずにがっかりしましたが、優先席などにマークが見えるようにして座ると、何となく、周囲の人も察してくれたように思います。また、マークの裏面にシールで自身の疾患のことや何かあった時の連絡先などを書いて貼れるようになっているので、口に出せなくても裏面を見てもらったりするのもいいと思います。今は、都営地下鉄にはあちこちでこのヘルプマークの案内を見かけるようになりました。東京都だけでなく、日本全国に広まるといいなと思います。

 このヘルプマークは治療時からあると便利です。原則、使用する本人が自分で受け取りに行くことになっていますが、やむを得ない場合は家族が代理で入手することも可能だとのこと。夫が手に入れプレゼントするのもいいかもしれません。

 3回シリーズで、がんになった妻から夫へお願いをしてきました。最後にもう1つだけ、お願いがあります。

手術で大きな傷ができても、脱毛で頭がツルツルになっても、食欲がなくてげっそりやつれても、可愛いと言ってください。

 自信を失った妻は、それだけで生きる勇気がもらえます。前に進むことができると思います。もちろん、これからも一緒に歩いてくださいね。

■「がんになった妻からのお願い」関連記事
 ・がんの告知を受けた時、妻が夫にしてほしい7つのこと
 ・がんの手術前後や治療開始後に、妻が夫にお願いしたいこと

太田由紀子(おおたゆきこ)さん
産業カウンセラー/フリーライター
大田由紀子(おおたゆきこ)さん 出版社、放送局勤務後、産業カウンセラーの資格を取得。傾聴でカウンセリングを行う。日経ビジネ スオンライン「メンタルリスク最前線」や日経ウーマンオンライン「働き女子のメンタルヘルス」コラム執筆(共に終了)。日経ビジネスムック『課長塾 部下育成の流儀』にも登場。

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