“蚊に刺されやすい人”必見! 専門家がすすめる蚊刺され対処法
蚊に刺されて高熱! 「蚊刺過敏症」にご用心
ヘルペスウイルスの一種「EBウイルス」が関与か
夏秋 優=兵庫医科大学皮膚科准教授
足首に症状が集中しているときはネコノミが原因かも
虫に刺された現場を見ていないと、赤みやかゆみが蚊によるものなのか、それ以外の昆虫によるものなのか、判断するのは難しいもの。人間が薄着になり、虫たちが活発に動き回る夏場は、蚊以外の虫に刺されることも少なくありません。
今の時期に蚊刺されと似た症状が出るのが、ネコノミによる刺症です。ネコノミは、ノラネコやイヌの体に寄生して吸血します。特にノラネコの移動とともに、庭や公園などに発生していて、そこを通りかかると足元を刺されます。足首やすねのあたりに症状が集中していて、水ぶくれもできるような場合は、ネコノミの可能性が高いでしょう。素足にサンダル履きで出かけるようなときは注意してください。
「虫に刺されて…」と受診してくる患者さんに対して、皮膚科医は、皮膚のどの部位に、どんな炎症反応が起こっているかを見るほかに、その人の行動範囲などを聞き、原因となった虫を推察します。例えば、数日前に野山に出かけていたようなときはブユ(ブヨ)に刺された可能性もありますし、家にいて脇腹や下腹部、大腿部の内側などに症状があるときはイエダニの可能性も考えます。
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人の血を吸う蚊はジカ熱やデング熱をはじめ、さまざまな病気を媒介します(参照記事「無防備なアナタは知らぬ間に蚊から病気をうつされる」)。かゆみといった不快な症状から逃れるためにも、虫よけや蚊取りを上手に使って、蚊に刺されない生活を目指しましょう。
(談話まとめ:田村知子=フリーランスエディター)兵庫医科大学皮膚科准教授
