“蚊に刺されやすい人”必見! 専門家がすすめる蚊刺され対処法
「年寄りは蚊に刺されてもかゆくない」は本当だった
蚊に刺された後の反応は「すぐ」と「遅れて」の2種類ある!
夏秋 優=兵庫医科大学皮膚科准教授
蚊に刺された回数でアレルギーの現れ方が変わる
何度か蚊に刺されると、まず遅延型が現れます。その後、さらに刺されてアレルギー反応を繰り返すようになると、遅延型に加え即時型も現れるようになります。
即時型と遅延型が同時に見られる時期が続いた後は、遅延型が次第に出なくなっていき、即時型だけが残るようになります。さらに、即時型も弱まり、最終的には、蚊に刺されても皮膚反応が現れなくなります。蚊に刺された後に出るアレルギー反応の段階(ステージ)は、表1のように進んでいきます。
ステージ1 | 反応なし | 新生児期 |
---|---|---|
ステージ2 | 刺された翌日以降にかゆくなる (遅延型のみ) | 乳幼児期~幼児期 |
ステージ3 | 刺されてすぐにかゆくなり、一度治まるが翌日以降に再びかゆくなる (即時型+遅延型) | 幼児期~青年期 |
ステージ4 | 刺されてもすぐにかゆくなるだけ (即時型のみ) | 青年期~壮年期 |
ステージ5 | 反応なし | 老年期 |
かゆみ・腫れの現れ方は「年齢より蚊に刺された経験」による
四季のある日本では、蚊に刺されるのは夏場だけ。蚊に刺される頻度にものすごくバラつきがあるわけではないので、こうした反応のステージが年齢とともに進行していく傾向があります。
もちろん、蚊に刺される頻度や体質によって、進み具合に差が出てきます。例えば、子どもの頃からよく蚊に刺されている人は、早い段階で無反応になることもあります。逆に、蚊にめったに刺されない人は、年配になってからも即時型が続くことがあります。「歳をとると、蚊に刺されてもかゆくなくなる」というのは一概にいうことはできません。
* * *
次回は、悔しくも蚊に刺されてしまった後の対処法について、夏秋先生に解説してもらいます。「一番気を付けなければならないのは、かき壊しによる細菌感染」と話す夏秋先生イチオシの「薬を使わずにかゆみを抑える方法」とは? …ぜひ、公開をお楽しみに。
(談話まとめ:田村知子=フリーランスエディター)兵庫医科大学皮膚科准教授

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