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ジメジメ期に大増殖!? オトコの顔・頭・体の肌トラブル

頭皮にカビ?! 枕にタオル、ドライヤーでフケと皮脂への対策を!

皮脂量が多く、汚れが残りやすい頭皮はカビ増殖の危険地帯

 内藤綾子=医療ジャーナリスト

顔の状態から脂漏性湿疹のなりやすさがわかる

 正確な診断のためには、カビの検査が重要になってくる。清先生によると、脂漏性皮膚炎かどうかは、顔を見ただけで推測がつくという。「頭皮と顔はつながっているので、Tゾーンが脂っぽかったり、鼻の横から口の両サイドにかけての鼻唇溝(びしんこう)が赤くなっていたりしたら、脂漏性皮膚炎の疑いが。フケなどをピンセットで採取し、染色液で染め出して顕微鏡で観察すると、健康な人の50倍以上のカビがみられます」

写真2◎ マラセチア菌の顕微鏡写真(清先生提供)
写真2◎ マラセチア菌の顕微鏡写真(清先生提供)
フケなどをピンセットで採取し、染色液で染め出して顕微鏡で観察すると、健康な人の50倍以上のカビ(マラセチア菌)がいる。
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 治療には、炎症を抑えるためのステロイド外用薬と、マラセチア菌の増殖を抑えるためのイミダゾール系の抗真菌薬が基本となる。かゆみの強い場合は抗ヒスタミン剤(内服)やビタミン剤(内服)を適宜使用する。1~2カ月で症状は改善されるだろう。「薬によって一時的に改善したとしても、マラセチア菌の増殖しやすい環境のままでは再発する可能性は高い。日常生活を見直し、根気強いケアを心がけて」と清先生は強調する。

頭皮は汚れや皮脂が留まりやすいからこそ入念なケアを

スキンケア全般に詳しいしのぶ皮膚科クリニック院長の蘇原しのぶ先生。
スキンケア全般に詳しいしのぶ皮膚科クリニック院長の蘇原しのぶ先生。

 頭の脂漏性皮膚炎に悩んだら、日常のセルフケアを習慣づけたい。具体的にどのようなことに気をつければよいのか、スキンケア全般に詳しいしのぶ皮膚科クリニック院長の蘇原しのぶ先生に聞いた。「頭皮は髪の毛が生えていることで汚れや皮脂が留まりやすく、どうしても不衛生になりカビが繁殖しやすいのです。予防のために、きちんとセルフケアしていきましょう」

1.シャンプーはしっかり洗い流す

 もともと脂性の体質などで脂漏性皮膚炎の心配がある人には、殺菌成分の入ったシャンプーがお薦めだ。それほど心配ないなら、自分に合った使い慣れたシャンプーでOK。毎日1回、爪を立てず、指の腹を使ってなでるように洗う。「頭皮に、シャンプー、コンディショナー、整髪剤が残っているとマラセチア菌を含む雑菌の繁殖を誘発するため、しっかりと洗い流すことが大事。生え際はすすぎ残しが多く、症状が出やすいので気をつけてください」(蘇原先生)

2.洗ったあとは、きちんと乾かす

 「洗髪のあとは頭皮を素早く乾燥させたいので、自然乾燥でなくドライヤーを利用して。根元をしっかり乾かせば、髪自体が少し濡れていても大丈夫です」。温風で髪の根元を乾かした後は、冷風を当て、頭皮付近に残っているジメジメとした空気を吹き飛ばそう。脂漏性皮膚炎のリスクが高い人は、手早く乾かすために、長髪よりは短髪にすることも手立てになるという。

3.枕のタオルは毎日替える

 「疲れて帰って、そのままベッドへ……なんてことはありませんか? ヘアワックス、ジェルを落とさずに眠るのは絶対にNGです」。また、枕は毎日汗を吸い取り、皮脂もたくさんついている。枕に吸湿性の高い綿タオルを巻いて、毎日取り換えることがベター。

4.帽子の素材は綿や麦わらで通気性良く

 帽子をかぶると、頭がムレて高温多湿の環境を作り出してしまう。「帽子は、綿や麦わら素材にして、風通しのよいものを選んで」。帽子は頻繁に洗えない場合は、頭にタオルをかけてからかぶると、帽子は汚れず頭皮を清潔に保つことができる。外回りの多いビジネスパーソンは、帰社したら頭皮の汗を拭き取り、くしで髪をとかしてホコリを取って清潔を保ちたい。

5.ビタミンB群を意識して摂る

 脂っぽい食べ物を避けて野菜ばかり食べる人もいるが、肌の油分が減少して皮膚の状態が悪くなって逆効果に。1日3食バランス良く栄養を取ることが基本だ。中でも多く摂りたいのは、レバーやうなぎ、カレイ、サバなどに多いビタミンB2、レバーやカツオ、マグロ、サケなどに豊富なB6。「ビタミンB2は脂質をエネルギーに替える働きがあり、皮膚の再生に関わります。ビタミンB6は肌の新陳代謝と皮脂の調整に使われる栄養素です」。

 そのほか、ブロッコリーやカボチャ、ほうれん草などに多いビタミンCは皮膚の代謝を改善し、ダメージの回復を早める。皮膚や粘膜の健康維持に役立つビオチンもおすすめで、レバーや魚介類、乳製品などに多く含まれる。また、脂っこい、糖分が多い、刺激が強いといった食べ物、アルコールなどは、皮脂の分泌を活発にするので控えめに。

 次回は、上半身に特に見られる「体の肌トラブル」について詳しく解説する。

清 佳浩(せい よしひろ)先生
帝京大学医学部附属溝口病院 皮膚科科長、教授
清 佳浩(せい よしひろ)先生 皮膚科全般、脂漏性皮膚炎、真菌症、爪疾患、脱毛症を専門とする。日本大学医学部卒。昭和大学藤が丘病院皮膚科、金沢医科大学皮膚科学教室専任講師、昭和大学藤が丘病院皮膚科専任講師や助教授を経て、現職。日本皮膚科学会皮膚科専門医、日本医真菌学会、日本研究皮膚科学会に所属。『皮ふのしくみ もっと知ろうからだのこと』(インタープレス)など著書多数。
蘇原(そはら)しのぶ先生
しのぶ皮膚科 院長
蘇原(そはら)しのぶ 東海大学医学部卒業後、北里大学皮膚科、獨協大学皮膚科を経て、白斑専門の新宿皮フ科副院長。2016年にしのぶ皮膚科開業。専門は、しみ・しわ・たるみの治療(ヒアルロン酸・ボトックス治療)白斑・アトピー・乾癬。オールアバウト美と健康のガイド。日本アンチエイジング外科・美容再生研究会認定医。アトピー性皮膚炎治療を専門とし、アトピーチャンネルの総監修なども。

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