「骨ストレッチ」でゴルフスイングが生まれ変わる
10年前の飛距離が戻った! 方向性の精度もアップ
北村 昌陽=科学・医療ジャーナリスト
武術の技法をベースに、「骨」で体を動かすエクササイズの「骨ストレッチ」。シェイプアップや不調解消に有効なメソッドを紹介した第1回「『骨で動く』1日5分のエクササイズで速攻シェイプアップ」、普段の動作が若々しくなる骨ストレッチを紹介した第2回「骨ストレッチで若々しい体のキレを取り戻す!」、ウォーキングやランニングに役立つ骨ストレッチを紹介した第3回「鎖骨から手足を繰り出す! 疲れ知らずの「ウォーク&ラン」」に続き、最終回のテーマはゴルフだ。

現在、さまざまなゴルフ理論が飛び交っているが、「トッププロのスイングを外側から見た“形”にとらわれたやり方が多く、体を動かすための“基本動作”が抜けている」と、骨ストレッチ考案者の松村卓さんは指摘する。体幹から全身をうまく連動させるコツを身につければ、誰でも無理なく飛距離が伸び、けがのリスクが減るという。
つまり、ゴルフこそ、「骨で動く」ことがとても重要なスポーツなのだ。
「64歳で515ヤードを飛ばしてギネスブックに載っている伝説のプレーヤー、マイク・オースティンは、自分のスイング理論を解説するビデオ映像の中で、全身に骨格を描いた黒いタイツを着て、骨の動きの重要性を語っています」(松村さん)。64歳にして世界記録を出したレジェンドが「骨」を重視していたというのが、なんとも象徴的だ。
「骨を使って体を動かすと、体幹を回す動作に切れが出て、スイングスピードが上がります。誰でも飛距離がアップしますよ」と松村さん。実際、骨ストレッチを始めて、「10年前の飛距離が戻った」という70代のゴルファーもいるそうだ。
しかも、腕や脚の筋肉に頼らないスイングは、体軸がしっかりと安定するため、方向性の精度も上がる。また、体への負担が全身に分散されるのでけがもしにくいという。なんとも心強い話ではないか。
鎖骨から体を動かせば、全身がスムーズに連動する
ポイントは、ここでも「鎖骨」。「鎖骨から体を動かすと、肩甲骨から股関節まで連動して動きます。だから全身のパワーを使えるのです」(松村さん)。
そんな動きを身に付ける練習法としては、このシリーズの第1回に掲載した「鎖骨ひねり」でも十分に効果的。だが、ゴルファーの方は、股関節まわりをほぐす作用が一層強い「鎖骨ひねり強化版」を行うと、さらに効果を実感できるだろう。
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