「低糖質」派に朗報! ファミレスこそ健康志向や糖質制限に最適なのかも!?
ガスト、ジョナサンで始まった低糖質メニューとは
永浜敬子=ライター
「低糖質」派だと麺類やデザートはなかなか食べられない!
なぜ、ガストは今回低糖質メニューを開始したのか。そしてなぜ麺類とデザートから始めたのだろうか。すかいらーく マーケティング本部 デピュティーマネージングディレクターの堤雅夫氏はこう話す。
「ガストではこれまでも、メニューにカロリーや塩分の表示をしたり、低アレルゲンメニューを用意したりしてきました。ファミリーレストランはお子様からご高齢の方まで幅広いお客様がいらっしゃいます。幅広いお客様に安心してお使いいただきたいということで健康志向を進めてきました。今回、低糖質を主軸としたメニューを発売しましたが、その背景にあるのが『最近のお客様の低糖質に対する関心の高さ』です。この動きは一時的なブームに止まらないものになるのではないかと判断しました」(堤氏)
「実は、ファミリーレストランは健康志向の人や食事制限をしている人には適したレストランだと考えています。パンやご飯を付けず、グリルメニューとサラダなどの組み合わせにすれば低糖質のメニューにできます。組み合わせで低糖質な食事ができるレストランだということで、これまでも糖質を気にしている人から支持されてきました」(堤氏)
確かに、丼や麺類の単品メニューしかない外食チェーンは、どうしても糖質過多になるが、ご飯やパンをチョイスできるファミレスのスタイルは、糖質を制限したい人にはうってつけ。カロリーも明記されているので、ダイエットしたい人にも使いやすい。
さらに、和洋中、幅広いメニューからおかず単品でも注文できるので飽きが来ない。カジュアルな雰囲気なので、無理にアルコールをオーダーしなくても、お茶などローカロリーのソフトドリンクで夕食をしても気兼ねがない。小さな子供やお年寄りがいても、また一人でも出かけやすいファミレスは、実は健康志向の人には最適なレストランなのである。
しかし、そんな中で課題として挙がってきたのが、麺類とデザートだった。「グリル料理などは組み合わせで低糖質にできますが、麺類やデザートはなかなか食べられないという声をいただいていました。そこで、6月のメニュー刷新に当たって麺類やデザートの低糖質メニューを開始しました」(堤氏)。確かに、麺類の場合は、麺を抜くわけにはいかない。今回の糖質0麺のように、低糖質の別のものに置き換える必要がある。
糖質0麺は今回の新メニューに合わせて新開発されたもので、「こんにゃく」をベースにしながらも、“こんにゃく”っぽい風味を抑え、縮れ具合や太さは通常の麺とほぼ同じにして、通常の麺と同じようにスープが絡むように工夫した。通常の麺に比べると、歯ごたえがあるという。
この糖質0麺を使ったメニューは、とても好評に推移しているという。「プラス50円になりますが、冷やしサラダタンタン麺と1日分の野菜のベジ塩タンメンを選んだお客様の8人に1人が糖質0麺を選んでいただいています。これは当初予定の3倍以上です。糖質制限をされている方からは、『我慢しなくていいのがありがたい』という声をいただいています」(堤氏)
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