“はなまるうどん”が健康、美容に熱心に取り組むワケ
食物繊維、カロリーオフ天ぷら、糖質0g麺、アスタキサンチン…加速する健康志向
永浜敬子=ライター
糖質0gの麺にアスタキサンチン、カロリーはたった203kcal
さらに今年の春にも期間限定の健康メニューを複数投入した。3月末からは、女性層をターゲットにした「おいしく食べてキレイになるメニュー第一弾」として「ベジスープうどん」と「塩麹根菜スープうどん」を発売した(いずれも現在は販売終了)。
4月半ばからは、第二弾として「食べる美容8品目入りサラダ麺」を発売した(6月初旬に販売終了)。三橋氏は「これまでの“健康志向”を一歩進めて、“美容”に取り組みました」話す。このメニューでは、紀文食品とのコラボレーションで、紀文食品が開発したおからとこんにゃくで作った「糖質0g麺」を使用している。「糖質0g麺」は、フィットチーネ のような平べったく薄い形状で、こんにゃくのような歯ごたえで、つるつるとのどをすべる。一般のこんにゃく麺のようなこんにゃく特有の匂いは感じられない。
ドレッシングには、天然の色素でカロテノイドの一種である「アスタキサンチン」を配合している。サケやイクラ、エビ、カニなどに含まれる赤い色素で、強い抗酸化作用があるのが特徴。紫外線に当たったときや激しい運動、強いストレス、喫煙などで増える活性酸素による細胞の酸化を弱めたり、除去する働きを持っている。抗酸化作用がある成分はいくつかあるが、その中でも今最も注目されているものの一つがアスタキサンチンだ。サプリや化粧品では、アスタキサンチンを含んだ商品がすでに多数販売されている。
このメニューには、レタス、ニンジン、大根、パプリカ、オクラ、揚げゴボウ、鶏ささみがたっぷり入る。アスタキサンチン入りバルサミコ酢ドレッシングは、一見、辛そうな赤い色をしているが、アスタキサンチン自体は無味無臭なので、バルサミコの香りと爽やかな酸味のすっきりとした味わいとなっている。ドレッシングを含めても203kcalという超低カロリーメニューとなっている。
「食べる美容8品目入りサラダ麺」の評判はどうだったのだろうか。はなまるの広報によると、「店舗にもよりますが、この『糖質0g麺』を目的に来店される人が多くいた」そうだ。特に、都心部を中心によく売れた店が出たという。今後は、各店舗からヒアリングを行った上で、「糖質0g麺」を選択できるという形も検討していくという。
なお、「おいしく食べてキレイになるメニュー第二弾」では、ほかにも、従来のうどんを使った「塩麹入り塩豚レモンサラダうどん」「温玉シーザーサラダうどん」がある。こちらは6月以降も継続販売する。ドレッシングは「焙煎胡麻」「生姜と玉葱」「シーザードレッシング」の3種類から選べて415~458kcalとカロリー控えめ。これから夏を迎え、食欲が落ちる季節がやってくる。野菜もたっぷり摂取できて、食べやすいサラダうどんは、夏の健康維持にも役立つヘルシーフードだ。