血糖上昇を抑え、うまくいけば食事の量も減らせる、最新食事法はこれだ
宇津貴史=医学リポーター
昼飯は外食、夜も付き合いで居酒屋―。そんな働き盛りにとって、2型糖尿病の食事療法は悩みの種ではないだろうか。なけなしの小遣いで賄える食事には限界がある。指導通りの食事をいつも摂れるわけではない―。ならばこの際、ガッツリと魚や肉から食べ始めよう。ご飯は後だ。それだけで、食後の血糖上昇を抑制できる。さらに、食べる量そのものも減るかもしれない。糖尿病でなくとも必見の、最新食事法を紹介したい。
2型糖尿病患者(以下「糖尿病」)では健常者と異なり、食事をした後、血糖値が跳ね上がる(図1)。
このような食後の血糖上昇はもちろん、血糖コントロール全般に悪影響を及ぼすが、それだけではない。国際糖尿病学会の2011年度版ガイドラインは、食後1時間から2時間に見られる血糖上昇(食後高血糖)が心筋梗塞や脳卒中などの危険性を高めるとして注意を促している。
加えて、糖尿病患者の食後高血糖を薬で下げると、心筋梗塞や脳卒中などの病気のリスクが0.65倍に減るという研究もある [Hanefeld M et al. Eur Heart J. 2004; 25: 10] 。
この食後の血糖上昇を抑制できる食事のとり方がある。ご存じだろうか?