運動とEMSを組み合わせた「ハイブリッドトレーニング」
パナソニックの「ビューティトレーニング ES-WB60」(実勢価格2万6750円/税込み)は、有酸素運動をしながらEMS機器で筋肉に電気刺激を与える「ハイブリッドトレーニング」を手軽に行える機器だ。
ハイブリッドトレーニングというのはセンサーによって体の動きを検知し、筋肉に動作の逆の抵抗となる電気刺激をかけることで、単純に運動するだけよりもずっと効率的に筋肉を引き締められるというもの。筋肉が伸びている状態のときに電気刺激で収縮させることで、通常時よりもさらに筋肉に負荷をかけられるというわけだ。単純なEMS機器の場合は、センサーの動きを察知した動きはしないので、ビューティトレーニングの方がより高い効果が期待できる。
ビューティトレーニングは久留米大学医学部・志波直人教授のチームとパナソニックが共同で開発した。志波直人教授のチームとJAXA(宇宙航空研究開発機構)が行った長期実験によると、装置を装着しなかった場合に比べて装着した場合の方が肘屈伸運動において高い効果が見られたというデータが出ている。
ビューティトレーニングを製品化した狙いについて、製品企画を担当したパナソニック コンシューマーマーケティングジャパン本部 スモールアプライアンス商品化 ビューティ・ヘルスケア商品課 主務 岡橋藍氏は次のように語る。
「消費者の間で健康的なボディーラインを作る意識が高まっていることに着目しました。筋トレと有酸素運動を両方すると効率的に引き締められるのですが、忙しくてなかなかできないという人も多いと思います。特に女性の場合、皇居周りなどを走るのはいいのですが、筋トレは苦痛という人が少なくありません。そこで筋トレと有酸素運動をそれぞれ行うのではなく、有酸素運動しながら筋トレを勝手にしてくれることで引き締めようというのがビューティトレーニングの狙いです」
筋肉の伸びる部分を検知して電気刺激で引き締める
ビューティトレーニングはバッテリーを内蔵するコントローラーユニットと、体の動きを計測するボディモーションセンサー、おなか周りの筋肉に電気刺激を与える電極コードパッドとサポーターという構成になっている。サポーターはおなか周りに合わせてS、M、Lの3サイズを用意しており、Sはウエスト55~67cm(おへそ周りサイズは59~71cm)、Mは64~81cm(同68~85cm)、Lは79~93cm(同83~97cm)に対応する。

現在はLサイズでおなか周りのサイズが足りない人向けに、サポーター用延長ベルトプレゼントキャンペーンも行っている(2017年3月31日購入分まで、応募期間は2017年4月7日23時59分まで)。
装着は難しくない。サポーターに電極コードパッドを装着し、サポーターの中央にある目印をおへそに合わせておなか周りに巻く。ボディモーションセンサーを体側(体の側面中央部)に取り付ければ装着完了だ。
ハイブリッドトレーニングモードは「ランニング」と「ウォーキング」、「ツイスト」の3つを用意しており、ボディモーションセンサーを用いずに通常のEMS機器として利用する「センサーオフ」モードの4つを用意している。
ランニングとウォーキング、ツイスト運動で動きが異なるため、これらのモードを選んでスタートし、強さを1から50までの段階で調整する。ボディモーションセンサーが検知するのは「ひねり」の動きだ。
「歩いたり走ったりすると生じる体のひねりを検出します。体をひねるときに伸びる筋肉に向けて、電気刺激で縮めるような力を加えます。運動を続けるとそれに逆らうように筋肉を動かそうとするので、(マンガ『巨人の星』に登場する)『大リーグボール養成ギプス』みたいな感じになります。より負荷をかけられている中で運動するため、より筋トレ効果がアップするという仕組みです」(岡橋氏)
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